米北東部、マサチューセッツ、ニュージャージー、コネティカット3州でも経済活動が部分的に再開

(米国)

ニューヨーク発

2020年05月21日

米国北東部は新型コロナウイルスの感染拡大の影響を最も受けている地域だが、5月20日にコネティカット州で部分的な経済活動が再開したことで北東部全州が経済再開に乗り出したこととなった。これにより全米50州が何らかのかたちで経済を再開したことになる。北東部主要州の最新動向をまとめる。

マサチューセッツ、ニュージャージーが経済再開に着手

マサチューセッツ州、ニュージャージー州は5月18日に部分的な経済再開を始動した。マサチューセッツ州のチャーリー・ベーカー知事(共和党)は4段階の詳細な再開アプローチ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表し、同日から第1段階を始動させるとした。第1段階外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますも週ごとに再開できる業種が区分されており、5月18日の週から再開できるのは製造業、建設業、宗教施設、病院・医療施設(優先度の高い医療サービスに限る)となる。事業者は州が規定したガイドラインを順守する必要がある。

ニュージャージー州のフィル・マーフィー知事(民主党)も同日、6つの基本方針PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)をベースとした3段階の経済再開のアプローチ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表し、州は現在、第1段階にあるとした。この段階では低リスクの活動の制限を緩和するとしており、建設業や実店舗の駐車場で車から降りることなく商品を受け取れるサービスなど限定的な緩和にとどまっている。

コネティカットが全米最後の再開州に

コネティカット州では、ネッド・ラモント知事(民主党)が5月9日に発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますしていたとおり、20日から第1段階の再開が始動した。第1段階に含まれる業種は、小売業、飲食業(屋外のみ)、オフィスワーク、理美容店、博物館・動物園(屋外のみ)である。いずれも業種ごとに州が策定した安全確保のガイドラインを順守する必要がある。同州は事業再開・復興センター外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを立ち上げ、ワンストップでの情報提供や支援を行っている。同州の経済再開により、米国では全ての州で何らかの経済再開が開始されることになった。

ニューヨーク州、10地域中7地域が再開第1段階に

ニューヨーク州では、州が定めた7つの基準全てを満たしていることを条件に再開の第1段階を始動できることになっている(2020年5月14日記事参照)。5月20日までに州内10地域のうち7地域が第1段階を始動させている(注)。ペンシルベニア州も、郡ごとに制限を解除するアプローチをとっており(2020年5月14日記事参照)、トム・ウルフ知事(民主党)は、5月22日から新たに12郡が一部業種を再開できる「黄」のカテゴリーに入ると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますしている。

(注)ニューヨーク州内各地域の7基準の達成状況は、州のホームページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで確認が可能。

(磯部真一)

(米国)

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