米サンフランシスコなどベイエリア7郡・市で屋内退避令延長、5月31日まで

(米国)

サンフランシスコ発

2020年05月01日

米国カリフォルニア州サンフランシスコなどベイエリア7郡・市(注)は4月29日、5月3日に期限を迎える屋内退避令(2020年3月18日記事4月7日記事参照)を5月31日まで延長することを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。新しい命令は、5月3日午後11時59分から有効となり、同命令に違反した場合は軽犯罪として罰せられ、罰金や拘留、またはその両方などの措置が取られる可能性がある。命令の期限については、保健衛生官が状況を注意深く監視し、変更される可能性がある。

新たな命令ではこれまでと同様、必要不可欠な事業活動などの場合を除き、屋外での集会は引き続き禁止されている。レストラン、カフェなど飲食店は持ち帰りとデリバリーでの営業のみ認められる。バーやナイトクラブ、映画館、そのほかの娯楽施設、ジムやヘアサロンなどは閉鎖を続ける必要がある。

他方、今回の命令では、幾つかの制限が緩和された。第1に、屋外で活動する一定のビジネスが認められる。例えば、フリーマーケットや洗車、保育園、園芸サービスなどが営業可能となる。第2に、ゴルフなど屋外での娯楽活動は、社会的距離の確保や施設の衛生対策をした上で、共有設備を使用しないなどの条件で認められる。第3に、全ての建設事業は命令に付属する衛生対策手順に従う限り認められる。そのほか、全ての不動産取引(住宅の一般公開には一部制限あり)や、住民の引っ越しも可能となる。

命令の発表に先立ち、ベイエリア7群・市の保健衛生官は4月27日に、屋内退避令の延長に関する共同声明を出していた。各保健衛生官は声明の中で、「地域の700万人の住民の一体となった努力や忍耐のおかげで、新型コロナウイルスの感染拡大抑止に向けて大きく前進している」との認識を示した。一方で、「もし制限の緩和にあまりにも早く移行したならば、(再びのウイルスの)急激な拡散が、経済と住民の健康保全に深刻な影響を及ぼす可能性がある」と慎重な姿勢を示し、これまでの努力を継続する必要性を訴えた。

(注)アラメダ郡、コントラコスタ郡、マリン郡、サンフランシスコ郡、サンマテオ郡、サンタクララ郡、バークレー市。

(石橋裕貴)

(米国)

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