米サンフランシスコやシリコンバレーなどで屋内退避令

(米国)

サンフランシスコ発

2020年03月18日

米国のロンドン・ブリード・サンフランシスコ市長は3月16日の記者会見で、新型コロナウイルスを拡散させない措置として、サンフランシスコ住民に対し、3月17日以降、必要不可欠な事項以外での外出を控えるよう屋内退避を指示した。本命令は4月7日まで適用され、場合によっては延長される。

今回サンフランシスコ市・郡が出した屋内退避令PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)は、外出に政府許可が必要な完全な域内封鎖ではないものの、サンフランシスコ住民は「健康維持のための通院」「生活に必要な食品、自宅に留まるために必要な日用品の調達」「ウォーキング、ハイキングなど戸外での運動」」「指定された必要不可欠な業務を行うこと」「別世帯の家族の世話」といった外出を除き、屋内に留まる必要がある。また、外出する場合も他者と最低6フィート(約1.8メートル)離れて行動することが求められる。命令に違反した場合は、軽犯罪として罰せられ、罰金や拘留、またはその両方などの措置が取られる可能性がある。

指定された必要不可欠な業務として認められているのは、病院や薬局などの医療、食料品販売、コンビニエンスストア、新聞・テレビ、ガソリンスタンド、車の修理、銀行・金融機関、郵便・宅配、これらの必要不可欠な業務に携わる従業員のための託児施設など。民間企業や非営利団体などは、必要最小限の基本業務のみ認められている。必要最小限の基本業務とは、「在庫や資産を管理するための最小限の業務」「セキュリティーに関連する業務」「給与支払いや従業員のベネフィット支給に関わる業務」「従業員の在宅勤務を可能にするための業務」を指す。

同様の命令は、サンフランシスコ市・郡に加え、シリコンバレーが位置するサンタクララ、サンマテオの他、アラマダ、コントラコスタ、マリンのベイエリアの各郡から出ている。3月16日時点で、それら6つの郡における新型コロナウイルスの感染者数は、サンタクララ郡138人、サンマテオ郡42人、サンフランシスコ郡40人を含む305人となっている。

(樽谷範哉)

(米国)

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