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シベリア鉄道輸送、リードタイムの優位性とコスト高が明らかに

(ロシア)

欧州ロシアCIS課

2020年04月07日

日本の国土交通省は3月31日、2019年度に実施したシベリア鉄道による日本~ロシア~欧州間の貨物輸送の実証実験の結果を公表した。a.輸送コスト、b.リードタイム、c.輸送に係る手続き、d.輸送環境品質(温湿度、振動・衝撃など)、e.貨物位置情報の取得、f.コンテナ積み替えと鉄道積み替えの荷役作業の各項目について、4件の実証実験(添付資料の表1参照)を実施し検証した。

検証結果は添付資料の表2のとおり。リードタイムで海上輸送と比較して優位性が見られた。通関手続きや積み替えの荷役作業についても、特段の問題は見られなかった。各検証結果の詳細は国土交通省ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで閲覧できる。

今回明らかとなった最大の課題は、海上輸送よりも1.5倍以上という輸送コストの高止まりだ。荷主事業者や日系フォワーダーからは、海上輸送ルート+1,000~1,500ドル程度ならば通常出荷を検討する余地があるとの声が上がった。また、危険品のバンニング(注)で積み直しを求められるといったトラブルが発生しており、ロシア鉄道の輸送規則の明確化や日本側の照会窓口の設置が今後の課題として挙げられている。英文表記書類のみでのロシア税関の対応や、ポーランド以西の欧州地域での貨物位置情報をウェブ上で1日単位で取得できる仕組みなども望まれている。

シベリア鉄道については、海上・航空輸送に続く第3の輸送手段として民間企業の期待が高まっている。こうした中、国土交通省はロシア運輸省およびロシア鉄道と協力し、利用拡大に向けた取り組みを進めている。2018年度には日本~モスクワ間で実証実験を実施(2018年9月5日記事参照)した。ロシアや第三国企業によるシベリア鉄道を活用した貨物輸送サービスは既に行われており、ロシア鉄道とロシアの大手輸送会社FESCO(2019年6月3日記事参照)、デンマークの海運大手マースク(2019年8月23日記事参照)がロシア横断の日本(アジア)発欧州向けサービスを提供している。

(注)コンテナに輸送品・貨物を詰め込む作業。

(加峯あゆみ)

(ロシア)

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