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新型コロナ経済対策、新たに政府全額保証の少額融資制度を導入

(英国)

ロンドン発

2020年04月28日

英国政府は4月27日、新型コロナウイルス感染症拡大の打撃を受けた中小企業に対する新たな融資制度外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますの概要を発表した。1社あたり2,000~5万ポンド(約26万6,000円~665万9,000円、1ポンド=約133円)返済期間最長6年、最初の1年間は返済なしの少額融資制度で、政府が全額を保証する。利子・手数料は、最初の12カ月間は政府が支払う。新型ウイルス感染症の悪影響を受けた英国の事業者で、2019年12月31日時点でEU規則の下で「困難な事業」に該当していないことが条件。金融機関、公的機関などを除く全業種を対象にする。申請は国内金融機関が5月4日から受け付ける。

中小企業向け緊急融資では、1社あたり上限500万ポンドの融資制度(CBILS)を3月23日から導入してきた(注1)。およそ1カ月後の4月22日時点でのCBILSへの融資申請の累計は3万6,186件、うち融資審査を通過したものは1万6,624件、総額28億2,450万ポンドと順調に積み上がってきた。経済界はこれを評価しつつも、部分保証の同制度では十分ではなく、政府保証枠を80%から100%に引き上げることを求める声が上がっていた。新たに発表された少額融資制度はこれに応えるもので、英産業連盟(SBI)、英国商業会議所(BCC)などの主要経済団体は、政府の決定を総じて評価し、歓迎している。

CBILSに申請済みの企業は、今回の少額融資制度に申請することはできないが、CBILSで5万ポンド以下の融資を受けた企業は、2020年11月4日までを期限に、今回の制度に借り換えることができる。

政府はこのほかにも支援策の追加に注力している。4月23日には、入居物件の賃料支払い不能に陥った事業者に対する保護を強化。家主に対しては既に3月25日から、入居事業者を立ち退かせることを3カ月間禁じていたが、新たに3月1日~6月30日までに作成された法定請求書(Statutory Demand)(注2)の行使を禁止するとともに、4月27日~6月30日の間、入居者に対する清算申し立てを認めないことにした。賃料滞納期間が90日に達しない限り、家主が法定の債権回収手続き(Commercial Rent Arrears Recovery)に入ることも禁止した。

4月20日に受付が始まった(2020年4月22日記事参照)一時帰休従業員の給与80%支給制度(CJRS)には、開始1週間で50万件以上、総額45億ポンド分の申請が寄せられている。

(注1)英国政府による企業・雇用関連支援制度の概要は、ジェトロが作成した一覧PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)から閲覧可能。これら各種支援制度のうち、資金面での支援について、自社が利用できる制度を質問形式で簡単に確認できるツールを、英国政府のウェブサイト上外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで利用できる。

(注2)この請求書に債務者が応じない場合、債権者は債務者の破産手続きを進めることができる。

(宮崎拓)

(英国)

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