ラトビア、非常事態を5月12日まで延長

(ラトビア)

ワルシャワ発

2020年04月13日

ラトビア政府は4月7日、当初4月14日までとしていた非常事態宣言(2020年3月12日記事参照)を5月12日まで延長することを発表した。ラトビアでは新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、屋外での葬儀以外のイベントは全て禁止しており、公共の場でも2メートルの距離を維持するなどの移動制限を敷いているが、これらの感染防止措置も継続する。

これまでは他の欧州諸国の住民やEU圏外からの外国人でも、ラトビアの居住許可を持っていれば特定の経路でラトビアに入国することができた。しかし、今回の非常事態の延長措置に伴い、ラトビアに入国する際には厳格な自主隔離を実施するとともに、その詳細情報の提出を入国時に義務付けるなど、制限を一部強化している。

ラトビアは早い段階で対策を講じた効果もあり、新型コロナウイルスの感染者数も隣国に比べて少なく、死者数は4月9日時点で2人にとどまっている。しかし、感染拡大を防ぐため、政府は防止措置を継続しており、ラトビア保健省も4月10日に始まったイースター休暇も自宅で家族と過ごすよう国民に促している。

なお、エストニアの非常事態宣言は5月1日までと設定されているほか、リトアニアは隔離政策を4月27日まで延長することを4月8日に発表している。

なお、世界保健機関(WHO)によると、4月9日時点でのバルト3国の新型コロナウイルス感染拡大状況は以下のとおり。

  • ラトビア:感染者数577人、死者数2人
  • エストニア:感染者数1,185人、死者数24人
  • リトアニア:感染者数912人、死者数15人

(吉戸翼)

(ラトビア)

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