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在カナダ日系企業の約6割が売り上げ減少、新型コロナウイルスの影響で

(カナダ)

トロント発

2020年04月10日

カナダ国内では、新型コロナウイルスの感染拡大が続き、連邦や州、市など各行政レベルが職場閉鎖や自宅待機などの命令、要請をする中、企業活動にも著しい影響が及んでいる。ジェトロは在カナダ日系企業を対象に、事業の継続状況や生産状況、売り上げへの影響、在宅勤務に伴う懸念、従業員への感染予防策などについて緊急アンケートを実施した。調査はカナダ現地時間4月6~8日に実施し、54社から回答を得た。アンケート結果の概要は以下のとおり。

回答企業(54社)のうち40社は職場閉鎖命令や自宅待機勧告が出ている州に所在しており、そのうちの65%が「必要不可欠な事業に該当し、事業継続可能」と回答している。必要不可欠な事業に該当せず「テレワークで事業継続している」企業は20%、必要不可欠な事業に該当しないが「事業変更して継続している」企業は2.5%だった。

売り上げへの影響については、回答企業(52社)の約6割が3月の売上額が前年同月比で「減少」と回答し、同50%以上減少との回答も7.7%あった。現在の生産状況については、カナダ国内で製造している企業(18社)のうち、「通常どおり生産している」と回答した企業は全体の3分の1にとどまり、生産を中断、または通常レベル未満の生産企業は55.6%に達した。

在宅勤務に伴う懸念はコミュニケーション不足による生産性低下など

在宅勤務に伴う懸念事項として、「コミュニケーション不足による生産性低下」(64.0%)、「営業活動の制約」(54.0%)、「従業員のメンタルケア」(38.0%)などの回答が多かった。従業員のメンタルケアの対策としては、テレビ会議やスカイプ、ビデオチャットシステムなどによる定期的、あるいは毎日の会議開催、健康確認、オンライントレーニングなどの導入、メンタルケアの秘訣(ひけつ)を従業員に展開、サポートラインや専門家の紹介などの事例が挙がった。

必要不可欠な事業として、事業や生産活動を継続している企業(31社)に従業員への感染予防策について聞いたところ(複数回答)、全社が「消毒液の設置や頻繁な手洗いの徹底」と回答し、「各従業員が2メートル以上の間隔を取ること」「マスク付与・着用」といった回答も多かった。

日系企業のCSR活動

今回のアンケート調査では、自社の生産施設を利用した医療用品・機器の生産などを行っているかも聞いた。クボタ・マテリアルズ・カナダは「地元の大学の研究機関、3D印刷会社と協力して、医療用フェイスガードの部品の一部を製作し、地元の総合病院に寄付している」との事例を報告した。このほかにも、日系企業による地元社会への貢献活動としては、トヨタ・モーター・マニュファクチャリング・カナダ(TMMC)が3D印刷会社のインクスミス(INKSMITH)と協力して保護用フェイスマスクを製造したり、デンソー・マニュファクチュアリング・カナダがフェイスシールド部品をインクスミスに提供する予定であること、さらに、アイシン・カナダ、MHIカナダ・エアロスペース、ホンダ・カナダ財団は病院などへの寄付や、医療手袋、マスクなどの寄贈を公表している。

アンケート結果の全文は「在カナダ日系企業の新型コロナウイルス対策に関わる緊急・クイックアンケート調査結果(事業の継続、生産状況、売り上げへの影響等)PDFファイル(0B)」から閲覧できる(注)。

(注)過去2回実施したアンケート調査の結果は、ジェトロウェブサイト「北米における新型コロナウイルス対応状況」から閲覧できる。

(酒井拓司)

(カナダ)

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