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2019年のマイナス成長の主要因は投資減退、2020年はより困難な1年に

(メキシコ)

メキシコ発

2020年04月01日

国立統計地理情報院(INEGI)は3月20日、メキシコの2019年第4四半期の需要供給項目別国民経済統計を発表した。2019年通年(成長率マイナス0.1%)を需要項目別にみると、民間消費は0.6%増、輸出は1.2%増とプラスを維持したが、政府消費が1.5%減、公的総固定資本形成(公的部門の投資)が10.8%減となり、それぞれ0.18、0.31ポイント、GDP成長率を押し下げた(添付資料の表1参照)。最大の押し下げ要因となったのは民間総固定資本形成で3.9%減、経済全体への寄与度はマイナス0.68ポイントに及ぶ。

季節調整済み前期比の推移をみると、公的総固定資本形成は7四半期連続のマイナスで、民間総固定資本形成は2019年第2四半期以降に大きく落ち込んだ(添付資料の表2参照)。懸念されるのは第3四半期以降の輸出の落ち込みで、第4四半期は4.59%減と深刻だ。2019年後半に、自動車産業を中心に輸出が伸び悩んだ現状がみられる。

2020年は新型コロナウイルスの影響で大幅なマイナス成長の見通し

2019年のマイナス成長の主要因として投資減退が挙げられるが、2020年に入っても投資回復の兆しがみられない。2020年1月の公的部門の実物投資額は518億5,410万ペソ(約2,333億円、1ペソ=約4.5円)で、前年同月比で実質15.2%のマイナスだ。また、INEGIが毎月発表する企業家投資意欲指数をみると、1月と2月の季節調整済み前月比は建設業でそれぞれ0.52%減、0.82%減、製造業で1.33%減、1.55%減となっており、企業家の投資マインドは冷え込んでいる。

3月以降は新型コロナウイルスの感染拡大が広がり、州政府や自治体の主導による、外出を自粛する要請や、3月24日には連邦政府保健省から、人の移動を伴う業務を差し控えるよう要請(2020年3月25日記事参照)が出たこともあり、今後の消費活動や生産活動の深刻な落ち込みが確実視されている。大手銀行シティバナメックスが2週間に一度発表する主要金融機関の経済見通しによると、2020年のGDP成長率見通しとして、3月5日時点では0.5~1.5%、平均0.8%だったものが、3月20日時点ではマイナス5.8~0.8%、平均でマイナス2.8%と急低下している。JPモルガンは3月26日、メキシコの成長率見通しをマイナス1.8%からマイナス7.0%に大幅に引き下げた。その理由として、就業人口の6割弱がインフォーマル就労者で、感染抑制のための経済活動停止の影響を受けやすい国であることを挙げている(3月27日付の主要各紙)。

(中畑貴雄)

(メキシコ)

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