浙江省、新サービスや新技術を用いた消費振興策を発表

(中国)

上海発

2020年04月01日

中国浙江省は3月24日、経済発展における消費促進で新型コロナウイルス肺炎の影響を最小限にとどめるべく、「消費振興により経済の安定成長を促進するための実施意見」(以下「意見」)を発表した。

意見には、生活向けデジタル新サービスの推進や、5G(第5世代移動通信システム)や4Kなどの新技術を用いた消費の拡大が含まれている(添付資料参照)。

また、数値目標として、社会消費品小売販売総額を2022年までに3兆4,000億元(約51兆円、1元=約15円)に増やし、成長率を年平均8%前後とし、1人当たりの生活消費支出を3万5,000元に増やす。また、文化・旅行消費は年平均10%以上の成長を維持し、旅行客の受け入れ総数は年間で7億5,000万人以上、うち、宿泊客は年間で2億5,000万人を目指す。

さらに、2022年までに、インターネット小売販売総額を2兆6,000億元に増やし、ネットスーパーやネット上のレストランなど、生活向けデジタル新サービスのプラットフォームの育成を強化し、モデル都市を構築する。

意見では、省内の各都市に対し、消費振興にかかる業務を重要作業日程に組み込み、消費クーポン、旅行クーポンなど消費振興策を研究・制定し、消費市場の回復を促進するよう求めた。また企業に対しては、週に4.5日のフレックスタイムを奨励し、一定の条件で機関、社会団体、企業が有給取得制度を実施することを支持するとした。

意見の発表を受け、杭州市では3月25日に自動車ナンバープレートの交付数を年間2万枚追加することを発表したほか、26日に16億8,000元の消費クーポンを配布した。また、紹興市でも25日に1億8,000元の消費クーポンを配布するなど、具体的な消費喚起の動きが出ている。

(侯恩東)

(中国)

ビジネス短信 2bf1cf1442128227