給与支払いやレイオフについて政府が理解を求める

(バングラデシュ)

ダッカ発

2020年04月13日

新型コロナウイルス感染拡大の防止を目的とした自宅待機および企業の休業状態が継続する中、バングラデシュ政府は企業に対し従業員への適正な給与支払いの配慮および不当解雇の防止を求めている。

輸出加工区(EPZ)を管轄する輸出加工区庁(BEPZA)は4月4日、EPZに入居する企業に対し、断食月(ラマダン)が迫っていることに言及し、レイオフをする際に従業員への給与未払いや補償の未実施は受け入れられないとした上で、レイオフにかかる指示事項を順守するよう要求した。指示事項としては、3月分の給与を規定の期日内に支払うこと、労働争議につながるような措置は行わないことなどだ。

さらに、ティプ・ムンシ商業相は4月7日にプレス外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますにおいて、工場主に対して3月分の給与は4月16日までに支払うよう促した。

企業は、4月2日に中央銀行により発表された輸出型企業向けローン制度(2020年4月13日記事参照)を活用するなどし、従業員の雇用および期日内の給与支払いを継続する必要がある。

なお、ラマダン開始は月の満ち欠けによって決定されるが、現状ではおおむね4月25日から5月24日までと推測されている。

(安藤裕二)

(バングラデシュ)

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