サンパウロ州政府、食料安定供給支援サイトを開設

(ブラジル)

サンパウロ発

2020年04月28日

ブラジルのサンパウロ州政府は4月21日、食料安定供給支援ポータルサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますの開設を発表した。

同サイトは、新型コロナ感染拡大の状況下でも、食料品が確実に消費者に届けられるよう、生産から流通・販売先に至るまでの情報を提供するもの。

例えば、食料品を運ぶトラック運転手向けには、ガソリンスタンドの位置や営業時間、交通制限の位置情報がリアルタイムで把握できるマップを提供する。運転手を支援するための無料のランチボックス配布場所(2020年4月6日記事参照)や、感染拡大防止のための自動支払い電子タグの配布場所も確認できる。

トラック運転手に配布される自動支払い電子タグは、運転手が他者との接触による感染拡大を防ぐ目的でサンパウロ州交通局が導入したもので、タグを用いることで高速道路の自動集金レーンを通ることができる。現在、サンパウロ州内の高速道路の料金支払いのうち64%は、既に同電子タグを用いた支払いが可能となっている。

さらに同ポータルサイトでは、食料品販売店舗での品不足、不当な価格設定といった情報、通行規制や混雑状況などの道路事情をリアルタイムに消費者やトラック運転手から受け付け、安全リスクが脅かされる情報は警察に通達される仕組みになっている。

ポータルサイト開発には、DERSA(ハイウェー開発公社)、ARTESP(サンパウロ州交通庁)、DER(サンパウロ道路局)、InvestSP(サンパウロ投資競争力促進庁)といった州政府や政府機関に加えて、物流、運輸、農業などの関係協会、軍事警察も携わっている。

(松平史寿子)

(ブラジル)

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