ロシア、イランからの外国人の入国を一時的に制限

(ロシア)

欧州ロシアCIS課

2020年03月12日

ロシア政府は3月6日、新型コロナウイルス感染拡大に対し、国家と国民の安全を図るため、イランからロシアへの外国人の入国を一時的に制限する措置の導入を発表した(2020年3月6日付連邦政府指示第550-r号)。

既に政府は、2月27日から就学、就労、私用、観光、通過(トランジット)を目的としたイラン人のロシアへの入国を一時的に停止したが(2020年3月3日記事参照)、3月7日からは、同様の目的でイランからロシアに入国する外国人に対しても一時停止した。

ただし、ユーラシア経済連合(EEU)加盟国の国民、航空機の乗務員、公式代表団、ロシアでの居住許可を保有している者は対象外となっている。

連邦航空庁は、アエロフロート・ロシア航空をはじめとする航空会社各社に対し、イランからのトランジット目的の外国人の輸送を停止する通告を出すよう命じた。

また、内務省および同地方局は、イランに滞在もしくは居住する外国人への、就学および就労ビザ申請に必要な、招待状の申請受付・発給、雇用許可・就労許可の発給も一時的に停止する。

さらに、在イラン・ロシア大使館と領事館は、イランに滞在もしくは居住する外国人への、ロシアでの就学、就労、私用、観光を目的としたビザの申請受付・発給を一時的に停止する。

ロシア政府は外務省を通じ、イラン政府に対し、今回の措置はあくまで「特殊状況下での、一時的な措置」と強調した。

なお、イラン政府の3月6日の発表によると、国内の新型コロナウイルスの累計感染者は4,747人、死者数は124人(2020年3月9日記事参照)となっている。

(秋塲美恵子)

(ロシア)

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