広東省政府、広州交易会の延期を発表

(中国)

広州発

2020年03月26日

広東省商務庁は3月23日、第127回中国輸出入商品交易会(広州交易会)(注)を延期する方針を表明した。馬樺副庁長は「全世界の新型コロナウイルス流行の状況、特に海外からの感染流入リスクが高いことを考慮すると、広州交易会を予定どおり4月15日に開催することはできない」と述べた。新たな日程は示されていないが、今後は感染状況を総合的に勘案し、中央政府に対して意見を提出するとしている。3月10日には国務院が貿易の安定化のため、広州交易会の開幕に向けた準備を行うよう一旦指示したものの、その後、方針を変更する形となった。ネット上では市民からも延期を求める声が上がっていた。

イベント・展示会の延期や中止が相次ぐ

新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、中国各地でイベント・展示会の延期や中止が相次いでいる。広州市では3月までの展示会はほぼすべて中止となった(2020年2月25日記事参照)ほか、3月24~27日に海南省で開催予定だったボアオ・アジアフォーラム年次総会も延期となっている。

新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大するなか、広東省では海外からの感染が逆流することを予防することに力を入れており、3月21日午前0時以降、国籍を問わず海外からのすべての入国者に対し14日間の隔離措置が取られている(2020年3月24日記事参照)。

(注)広州交易会は、1957年から開催されている中国最大規模の国際見本市。2019年の展示面積は118万5,000平方メートルで、2万5,642社が出展し、210ヵ国から18万6,015人のバイヤーが来場した。

(郭冬梅)

(中国)

ビジネス短信 e8cb702479d0f018