新型コロナウイルス拡大の影響で、広州の展示会に延期の動き

(中国)

広州発

2020年02月25日

中国民政部は2月6日、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、国内での大規模イベントの自粛を指示する「全国の業界団体に向けた新型コロナウイルスの感染防止・抑止対策に関する指導意見外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表した。この意見では、新型コロナウイルスの感染が終息するまで、年次総会や展示会、フォーラム、講演会、研修などのイベントは原則中止するよう明示した。これを受け、全国で展示会などを延期・中止する動きが相次いでいる。展示会情報を掲載している展加網によると、2月24日時点で全国で282件の展示会が延期となり、7件が中止された。

広州市の展示会場運営会社によると、広州市でも中国商務部や広東省政府、広州市政府の指示を受け、3月までの展示会はほぼ全て中止となった。4月以降は状況を見ながら実施の可否を検討するとしており、いったん延期した展示会について、4月以降の会場の空き状況を踏まえて再調整できないか模索しているという。日程の調整がつかない場合は、2020年内は中止される展示会も出てくるとみられる。

広州市で開催される中国最大の展示会「第127回広州進出口商品交易会(広州交易会)」は4月15日に開幕する予定だ。SARS(重症急性呼吸器症候群)の流行の影響を受けた2003年春の広州交易会は、来場者数は2万3,000人ほどで、前年同期に比べて約10万人が減少したと言われている。今後の状況次第で開催の可否のみならず、海外バイヤーをはじめとする来場者の大幅減少なども予想される。

(金光)

(中国)

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