レバノン、ヨルダンで渡航制限など新型コロナウイルスの影響が拡大

(レバノン、ヨルダン)

カイロ発

2020年03月12日

新型コロナウイルスの感染拡大は中東諸国でも様々な影響を与えているが(湾岸協力会議(GCC)加盟国:2020年3月9日記事参照、エジプト:2020年3月11日記事参照)、各国日本大使館や現地報道によれば、レバノンで52人(3月10日時点)、ヨルダンで1人(同)の感染が確認された。

レバノンでは2月21日に初の感染者が出て以降、症状回復者もいる一方で感染が徐々に拡大し、3月10日に初の死者が出た。政府は日本、中国、 香港、マカオ、台湾、韓国、イラン、イタリアからの非レバノン住居者の渡航の制限を実施している(3月11日時点)。保健省が学校への休校を要請するなどの対策も進めている。在レバノン日本国大使館はウェブサイトで、「新型コロナウイルス関連最新情報外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を随時更新している。レバノンでの感染拡大に対し、サウジアラビア、ヨルダン、カタール、バーレーン、クウェートは、レバノンからの渡航者の入国を制限しており、レバノンとこれらの国の間では直行便が運休となった。

ヨルダン政府は感染の水際対策を進めており、過去14日以内に中国、韓国、イラン、イタリアへ渡航した非ヨルダン人の入国を制限した。サアド・ジャーベル保健相は3月10日、レバノン、シリアとの間の往来を原則禁止した。3月16日からはフランス、ドイツ、スペインからヨルダンへの入国を禁止し、これら諸国へのヨルダン国民の渡航を禁止する方針も公表した(日本外務省ウェブサイト参照外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。ヨルダンとイスラエル・パレスチナ間の陸路国境の閉鎖も発表されている。在ヨルダン日本国大使館ホームページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますにて、随時新型コロナウイルス関連情報を掲載している。

(井澤壌士)

(レバノン、ヨルダン)

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