マニラ空港がターミナル業務を集約、出国規制が一部緩和

(フィリピン)

マニラ発

2020年03月27日

マニラ国際空港公団(MIAA)は3月26日、マニラ国際空港(NAIA)のターミナル2、3および4を3月28日以降閉鎖し、全てのオペレーションをターミナル1に集約すると発表した。これにより、JAL、ANAを含む多くの航空会社はターミナル2、3および4からターミナル1にオペレーションを移転する。

MIAAは移転の理由について、国内の人口の半数以上を占めるルソン地方全体への外出禁止令や公共交通機関の停止を決定(2020年3月19日記事参照)したフィリピン政府の方針にのっとり、新型コロナウイルスの国内感染拡大を防止するためとした上で、多くの空港職員が移動制限で出社できない点、ターミナル2、3および4を閉鎖することで各種経費を削減できる点を挙げた。

ジェトロが航空会社にヒアリングをしたところ、突然の発表を受けて乗客へのアナウンスを早急に行う必要があるが、一部の乗客が誤って従来のターミナルに向かうことを懸念しているとの回答があった。

出国24時間以前移動規制廃止、ホテル予約規制一部緩和

ノグラレス大統領府長官は3月25日、日本人を含む外国人がフィリピンを出国する際に、出国予定時間から24時間以内のみ移動を許可するとの規制を廃止し、出国できないでいる外国籍者がホテル・その他類似施設を予約し、宿泊することを許可すると発表した。

フィリピン大統領府は3月18日、出国のため空港に行く際は24時間以内に出国することを示す旅程表を携帯することと、同日以降にフィリピン国内のホテルが宿泊客のために予約手続きを行うことを禁止すると発表していた(2020年3月19日記事参照)。これら規制を廃止、緩和したことになる。

ノグラレス大統領府長官はさらに、地方行政機関は、独自の規制で外国人の出国のための移動を妨げてはならず、出国する者に対し通行料やその他規制を課してはならないとした。

(坂田和仁)

(フィリピン)

ビジネス短信 d7e49b813d23c83b