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欧州自動車関連産業、欧州委に経営危機対策を申し入れ

(EU)

ブリュッセル発

2020年03月27日

欧州自動車工業会(ACEA)、欧州自動車部品工業会(CLEPA)、欧州タイヤ・ゴム製造協会(ETRMA)、欧州自動車販売・保守事業者評議会(CECRA)の4団体は3月26日、前日に欧州委員会に送付した書簡PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を公開、新型コロナウイルスの影響に関する問題に伴う経営上の危機に直面する欧州自動車産業の窮状を訴え、想定される取り組みを提言した。

欧州自動車部品産業の6割、2020年に20%を上回る減収を予測

この書簡によれば、自動車産業はEU域内で年間844億ユーロの貿易黒字を稼ぎ出す重要産業だが、今後数週間以内に数社の運転資金確保が困難になることを問題提起。欧州自動車産業は、企業がその規模を問わず流動性を確保するための一層の措置の必要性を訴え、パンデミック終了後の景気回復策の展開も要請した。

また、国境通過地点の移動を円滑化する「グリーン・レーン導入」(2020年3月17日記事参照)に関する加盟国向け欧州委員会のガイダンスを、(自動車部品など貨物の搬送に効果があるだけでなく)自動車産業に従事する越境通勤者や(EU域内複数国の)サプライチェーンを支える設備保守技術者の越境移動にも貢献するとして支持した。

欧州自動車工業会(ACEA)は3月25日付の声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでも、欧州のほとんどの地域で自動車の生産が停止状態にある中、多くの自動車メーカーが中短期的に深刻な資金流動性の問題に直面するとの見通しを示した。業態によって、キャッシュフロー状態は異なるとしたが、今後数カ月以内に資金不足に陥る企業が出てくると指摘。資本集約的な産業ではあるが、現実には金融機関や投資家からの資金調達が難しい企業もあるとしている。

欧州自動車部品工業会(CLEPA)も3月25日、新型コロナウイルス問題の影響について、会員企業を対象に外部委託調査を実施、現段階での確たる予測は難しいとしつつ、回答企業の約6割が「(前年比で)20%以上の減収を予測している」との厳しい調査結果外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを明らかにした。また、回答企業の半数以上が完全な市況回復までの期間を6~12カ月を見込んでいるという。この他、公的支援の必要性については、回答企業の95%が政府による財政支援が必要とし、80%は一時的時間短縮などの雇用措置を求めているという。

なお、欧州委員会は3月25日、新型コロナウイルス問題の進行で危機的状況に置かれたEU加盟国で外国投資スクリーニングを持続するためのガイドラインPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を明らかにした。EUとしては、投資についての一般的な開放方針は維持するが、健康、医療研究、バイオ技術、インフラなど安全保障・治安に直結する社会基盤などの特定分野では、EU企業とその資産を防衛する姿勢を打ち出した。欧州委は「EUが外国直接投資に対してオープンであることは変わりないが、この開放性は無条件ではない」とし、財政問題を抱えていてもEU加盟国の経済主権や安全保障に関わる特定産業への外国直接投資を規制する方針だ。

(前田篤穂)

(EU)

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