ユニクロがハノイにオープン、ホーチミンに続くベトナム2号店

(ベトナム)

ハノイ発

2020年03月13日

カジュアル衣料ブランドのユニクロは3月6日、ベトナムの首都ハノイで初店舗をオープンした。同店は、2019年12月にオープンしたホーチミン市の「ドンコイ店」に続く、ベトナム2号店。ハノイ市中央に位置するドンダー区の商業施設「ビンコムセンター・ファムゴックタック」の1階と2階の2フロア(約2,500平方メートル)で、営業を開始した。

オープン日は新型コロナウイルス感染の影響が懸念されたが、開店前からマスクを着けた客の長蛇の列ができた。当日は平日ながらも、男女を問わず多くのベトナム人が来店し、関心の高さがうかがえた。

複数メディアの報道によると、ユニクロ・ベトナムの最高執行責任者(COO)の池添修氏はオープン前日の記者会見で、今後3年から5年をかけて、ホーチミンとハノイの2大都市で出店を加速していくと表明。ハノイ市内では、年内に合計3店舗をオープンする予定と明らかにした。

ユニクロの親会社ファーストリテイリングは、取引のある世界の主要縫製工場242カ所(2019年3月29日時点)を公開しているが、このうちベトナムには18%に当たる44工場があり、中国の128工場に次いで多い。ベトナムは製造拠点としての位置付けが強かったが、販売店舗のオープンにより消費市場としての位置付けも出てきた。

ジェトロが実施した「2019年度アジア・オセアニア進出日系企業実態調査」では、在ベトナム日系企業の63.9%が今後1~2年で事業拡大意欲があると回答した(2020年2月25日付地域・分析レポート参照)。拡大の理由としては、ベトナムの市場規模・成長性を挙げた企業が62.6%と最も多かった。ベトナムの人口は1億に迫るとともに、1人当たりGDPが3,000ドルを上回ったと推測されており(2020年1月24日記事参照)、消費市場としての注目度も年々高まっている。

写真 商業施設の外まで続く行列(ジェトロ撮影)

商業施設の外まで続く行列(ジェトロ撮影)

写真 入店の人数制限で順番を待つ客の列(ジェトロ撮影)

入店の人数制限で順番を待つ客の列(ジェトロ撮影)

写真 客を迎えるユニクロのスタッフ(ジェトロ撮影)

客を迎えるユニクロのスタッフ(ジェトロ撮影)

(庄浩充)

(ベトナム)

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