2月の自動車国内販売台数が前年同月比0.3%増、プラスに転じる

(メキシコ)

メキシコ発

2020年03月13日

国立統計地理情報院(INEGI)の3月6日の発表によると、メキシコの2020年2月の自動車販売台数(大型バス・トラックを除く)は、10万4,328台で前年同月比0.3%増となった。2017年以降、メキシコの国内販売台数は金利の上昇と通貨ペソの対ドル為替レートの下落などが影響して減少傾向が続いていた。2019年1月には1.9%増のプラスをマークしたものの、これはゼネラルモーターズ(GM)の2018年1月の販売台数が極端に少なかったことが影響してたためで(2019年2月14日記事参照)、実質的には2017年5月以来の前年同月比増加となる(表参照)。

表 メキシコ自動車国内販売台数の前年同月比(大型バス・トラックを除く)

国内販売台数の内訳をメーカー別にみると、GMが1万7,456台の前年同月比18.3%増で寄与度が2.6ポイント、フィアットクライスラー・オートモービルズ(FCA)が5,420台の14.5%増で0.7ポイント、ルノーが2,550台の23.5%増で0.5ポイントとなっている。日本メーカーでは、いすゞが71.2%増、スズキが5.7%増、三菱自動車が2.1%増と好調だった。

政策金利の上昇などが影響し、国内販売全体における自動車ローンの利用率は、2018年の68.1%から、2019年の60.0%と大きく下がっている(図参照)。一方で、2018年末に8.25%まで引き上げられていた政策金利は、インフレ率の低位安定(2020年1月20日記事参照)や景気減速などから、2019年8月以降5回にわたって引き下げられ、足元では7.00%まで低下している。利下げ局面は今後も続くとみられ、消費意欲の喚起につながることが期待されている。

図 自動車ローンを利用した国内販売台数の推移

生産は前年同月比4.5%増も、輸出は1.9%減

2月の国内生産台数は32万6,183台で、前年同月比4.5%増だった。マツダが85.1%増、FCAが27.7%増、GMが21.2%増と大きく伸びた。2月の輸出台数は26万6,035台と1.9%減少した。米国向け輸出が5.8%減、カナダ向けが28.9%減と振るわなかった。

(松本杏奈)

(メキシコ)

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