3月8日からイラン、イタリア、韓国からも入国を制限

(インドネシア)

ジャカルタ発

2020年03月06日

インドネシア外務省は3月5日、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、追加の入国制限を行うことを発表した。対象となるのはイランとイタリア、韓国の3カ国で、インドネシア入国の14日前までに各国の特定地域(表参照)に滞在した外国人旅行者に対して、入国とトランジットを禁止する。これら3カ国内の該当しない地域からでも、各国の保健当局が発行する健康証明書がない場合などは入国とトランジットを拒否する。インドネシアが新型コロナウイルス対策のため、中国本土以外の地域に対する入国制限を行うのは初めて。今回の措置は3月8日午前0時から実施される。

在インドネシア日本大使館によると、日本人でも入国制限国(3カ国)に直近で渡航履歴がある場合は、日本の健康証明書の提出が求められることになり得るので注意が必要だ。

表 イラン、イタリア、韓国からの旅行者に対する入国制限の内容

インドネシア外務省によると、世界保健機関(WHO)の発表する新型コロナウイルス拡大に関する報告を基に、これら3カ国を選定した。当該措置は一時的なものとし、今後の感染拡大の状況に応じて見直される。

インドネシア政府は3月3日、日本も含めた入国制限を検討する発言をしていたが、今回の措置に日本は含まれなかった。

なお、中国本土に在住する外国人と中国国籍保有者に対しては、2月5日から到着査証停止などの入国制限を行っている(2020年2月7日記事3月4日記事参照)。

(山城武伸)

(インドネシア)

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