インドネシア、中国滞在歴のある外国人の入国・トランジットを禁止、貿易制限も検討

(インドネシア)

ジャカルタ発

2020年02月07日

現地報道によると、インドネシア政府は2月2日、新型コロナウイルスへの対応として、中国本土に14日以上滞在したことのある外国人を対象に、当面の間、インドネシアへの入国およびトランジットを認めないとする方針を示した(政府発表文書に変更あり、注を参照)。さらに同日、香港とマカオを除く中国本土からの直行便について、2月5日午前0時以降の就航を当面停止するとした。今後、さらに貿易制限などの措置が検討されている。

インドネシアでは2月4日時点で、新型コロナウイルスへの感染者は報告されていない。2月2日には、湖北省に滞在していたインドネシア人245人のうち、238人が専用機で帰国した。帰国者は14日間の経過観察を行うため、リアウ諸島州ナトゥナ諸島に隔離されている。今回帰国を予定していたインドネシア人のうち3人は、現地で感染の疑いがあったことから出国できなかった。

インドネシア政府は、国内での感染拡大を防ぐため、中国に対する訪問ビザ免除の一時停止措置や、中国産品の輸入制限などの措置を検討している。2月4日時点の報道によると、農業省は中国からの生きた動物、野菜、果物の輸入を当面停止する方針を示している。

なお、日本外務省の海外安全ホームページによると、2月4日時点でインドネシアに感染症危険情報は出されていない。

(注)2月5日のインドネシア政府発表により、「インドネシアへのトランジットまたは入国時14日間以内に中国本土に居住または滞在した外国人に対して、ビザ免除・到着ビザおよびビザの発給を追って通知があるまで停止する」とされた。本措置は2020年2月29日までとされている(在日インドネシア大使館外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます参照)。

(山城武伸)

(インドネシア)

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