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ロシアの大学が日本企業との連携事例を紹介、第2回日露産官学連携実務者会議

(ロシア、日本)

欧州ロシアCIS課

2020年02月13日

第2回日露産官学連携実務者会議の本体会議の冒頭では、外務省欧州局日ロ経済室・ロシア交流室の宮川清巳首席事務官が、2019年6月のG20大阪サミットにおける日ロ首脳会談で、2021年をロシア地域交流年とすることについて合意したことを紹介。現在47件の姉妹都市交流が行われているが、近年は文化だけでなく、ビジネスや学術交流が増えてきていると指摘し、訪日ロシア人も2018年に23万人だったのが2023年には40万人に達する見込みだと述べた。また、経済産業省の靏田将範欧州課長は、日ロ「8項目の協力プラン」によるプロジェクト数は200件を超え、着実に進展をみせているとし、さらなる機運を高めるためにも産官学連携での人材育成は重要と指摘した。

在日ロシア連邦通商代表部のピョートル・パブレンコ首席代表は、トヨタとサンクトペテルブルク総合技術大学との協力覚書締結によって、優秀者がトヨタ・サンクトペテルブルク工場での就業体験できるプログラムを紹介(2019年9月18日記事参照)。また、産業商務省は、大学におけるエンジニアリングセンター(EC)設置に注力しており、2019年4月には、スイスの重電大手ABBがカリーニングラード州のバルト連邦大学にECを開設、生産自動化を含む工場オートメーションに関する大学院レベルのコースを提供していると述べた。

ロシアの大学による日本企業との連携プログラム事例について、ウラジオストクの極東連邦大学は、照明・音響・映像を駆使したイベントプロデュースを行うテクニコや、長野県松本市の扉温泉明神館でのインターンシップ機会を提供。後者は、テレビ東京のバラエティ番組「Youは何しに日本へ?」にも取り上げられたとした。サンクトペテルブルク国立工科大学は、川崎重工業と提携したロボットセンターでの研修プログラムについて説明(2019年7月26日記事参照)。ウラル連邦大学も、産業ロボット活用に関する学習に向けファナックと連携していると述べた。このほか、サハリン国立大学は、サハリン石油ガス開発(SODECO)による日本の石油ガス生産現場でのインターンシップ事業、イルクーツク国立大学は、三井物産社員向けに個別にロシア語研修プログラムをアレンジ・提供していることを紹介した。

日ロ交流人材を育成したい大学と日本企業の目線が一致した成功事例の1つとして、東京外国語大学と日本映像翻訳アカデミー(JVTA)の連携事例が挙げられる。日本の魅力あふれるアニメコンテンツの海外展開に向け、日ロ双方の学生向けにインターンの機会を提供。同社シニアマネージャー・経営企画の浅川奈美氏は「インターン生はロシア語字幕翻訳をプロフェッショナルな品質まで引き上げるだけでなく、権利関係の調査や、SNSでの情報発信・PR動画の作成、プレスリリース配信、メディア対応などのプロモーション、さらには、字幕付き作品の販売交渉のマーケティングなども行う。実務を通じて、異文化メンバーでのチームワークや交渉力、調整力なども身に付けることができる」と述べた。東京外国語大学大学院総合国際学研究院の沼野恭子教授は、本プロジェクトが成功している理由として、JVTAは企業でありながら教育機関でもあり、同社が掲げる理念と大学の目的が一致したことにあると評した。

このほか、本体会議に先立ち、1月30日に開催された先端技術協力に関する日ロ意見交換会では、北東連邦大学(サハ共和国)が冬用タイヤ試験におけるブリヂストンとの協力事例に関する紹介を行った。

写真 産学連携の成功事例が披露されたパネルディスカッションの様子(ジェトロ撮影)

産学連携の成功事例が披露されたパネルディスカッションの様子(ジェトロ撮影)

(齋藤寛)

(ロシア、日本)

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