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米印首脳、貿易交渉の早期妥結で合意も妥結のめどは示さず

(米国、インド)

ニューヨーク発

2020年02月27日

インドを訪問していたトランプ米国大統領とモディ印首相は2月25日、首脳会談を行い、包括的な貿易協定を早期に妥結することで合意外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。しかし、妥結時期については明示しなかった。このほか首脳会談では、両国の戦略的パートナーシップを強化し、日本、オーストラリアとも協力している「自由で開かれたインド太平洋」を推進することを確認した。

貿易交渉では目立った成果は出ず

トランプ政権は発足(2017年1月)以降、主要な貿易相手国との貿易関係を見直している。インドに関しては2019年6月5日以降、「複数の産業で、米国企業による公正かつ合理的な市場アクセスを阻害している」として、これまで供与してきた一般特恵関税制度(GSP)の対象から除外している(2019年6月4日記事参照)。このトランプ政権の判断に対しては当初から、米印ビジネス協議会といった業界団体や米議会が反対していた。

その後、両国は部分的な貿易交渉の合意を目指して交渉を重ねており、今回のトランプ大統領の訪印を機に一定の成果が期待されていたが、妥結は持ち越しとなった。米国メディアも、貿易交渉で目立った成果がなかった点を指摘している。トランプ大統領は共同記者会見外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、「われわれのチームは包括的な貿易協定に向けて大きく前進し、私は両国にとって非常に重要な合意に達することができると楽観視している」と発言したが、具体的な妥結時期のめどは示さなかった。

中国を念頭にインドとの戦略的な関係を強化

このほか、両首脳の共同声明では、「包括的なグローバル戦略パートナーシップ」「インド太平洋における戦略的な収斂(しゅうれん)」「グローバルリーダーシップのためのパートナーシップ」が掲げられており、米印が2国間のみならず、インド太平洋地域および世界規模の課題に向けて協力していくことがうたわれている。

例えば、共同声明の中で両首脳は、南シナ海での行動規範の策定に向けた米印豪日4カ国の協議の強化を決定したことや、インド太平洋地域および世界におけるインフラ開発に関して高水準で信頼性のある基準の構築を目指す「ブルー・ドット・ネットワーク」構想への関心を示した点が明記されている。ハドソン研究所のレベッカ・ハインリヒ上席研究員は、インドが30億ドル分の米国製軍事装備品の購入を決定したことにも触れつつ、「米国にとっては同地域で中国に軍事・経済の両面で対抗する上で、インドは戦略的に非常に重要」とし、今回のトランプ大統領の訪印はインドとの良好な関係構築を目的としたものと分析している。

(磯部真一)

(米国、インド)

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