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各国で入国制限の動きが拡大、北京市などでは春節明けの柔軟な勤務形態を奨励

(中国)

中国北アジア課

2020年02月03日

世界保健機関(WHO)が、中国で発生した新型コロナウイルスによる肺炎(以下、新型肺炎)について、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」と宣言したことを受け、日本政府は1月31日、過去2週間以内に湖北省に滞在歴のある外国人および湖北省発行の中国旅券を所持する外国人の入国申請を、2月1日から当面の間、拒否すると発表した。また、新型肺炎を感染症法の「指定感染症」、検疫法の「検疫感染症」にそれぞれ指定し、施行日を当初予定の2月7日から2月1日に前倒しした。

諸外国においても、中国人のみならず、中国に滞在歴のある外国人に対し入国を制限する動きが拡大している(表1参照)。米国やシンガポール、ベトナム、フィリピンなどは、14日以内に中国への渡航歴のある外国人の入国を暫定的に禁止した(フィリピンの措置は中国に加え香港、マカオへの渡航歴も含まれる)。

表1 主要国における入国制限措置(2月2日時点)

春節休暇後も多くの地域で操業再開を延期、北京市や四川省は在宅勤務などを推奨

中国では、国務院により延長された春節休暇が2月3日に明ける中(湖北省は2月13日までの再延長を発表)、上海市や浙江省、江蘇省、広東省、山東省など多くの地域で操業再開時期を2月10日以降とする旨が発表されており(2020年1月30日記事参照)、1月31日には遼寧省、湖南省などでも同様に延期が発表された。

他方、北京市は1月31日、春節明けの就業に関して柔軟な措置を求める通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した。同通知では、各企業(感染防止・抑制に必要な産業、都市の運営や生活必需品の供給に必要な産業などを除く)は2月10日午前0時以前に、在宅勤務による就業を行い、(もしも)在宅勤務を行う条件が整わない場合は、時差出勤やフレックスタイムなどの柔軟な勤務形態を採用し、混雑を避けるよう促した。また、北京市人力資源・社会保障局は、上述のとおり在宅勤務を命じる場合は、通常の賃金を支払う旨指示する通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表したほか、春節の延長期間中(1月31日~2月2日)にやむを得ず勤務を再開した従業員に対しては、振り替え休日または規定に沿った休日出勤日の割り増し賃金を与えるよう命じた。感染防止・抑制期間中の報酬の支払いに関しては、地域により方針が異なる場合があるため留意が必要だ(上海市の方針は2020年1月30日記事参照)。

このほか、四川省では1月30日に操業再開日を2月3日とする方針が示されたが(2020年1月31日記事参照)、同省政府は2月1日、企業は感染予防・抑制に向けた厳密な防護措置を講じ、従業員の健康と安全を確保の下、操業・生産再開の時期を柔軟に自社で決定する旨を指示する通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表。また、北京市と同様に、在宅勤務やフレックスタイムなどの柔軟な勤務形態の採用を促した。

新型肺炎の累計感染者は、中国全土で1万7,205人(2月3日午前0時時点、以下同)となり、前日に比べ2,825人増加した(表2参照)。うち、湖北省での感染者は1万1,177人に達し、全体の65%を占めた。また、浙江省(724人)、広東省(683人)などでも引き続き感染が拡大している。なお、中国全土で既に退院した感染者は475人に上る一方、死亡者数は361人(前日比57人増)に達した。

感染拡大による金融市場および経済への影響を抑えるため、中国人民銀行は2月2日、金融市場の取引が再開する2月3日に、公開市場操作で1兆2,000億元(約18兆円、1元=約15円)を市場に供給すると発表した。

表2 中国における新型コロナウイルスによる肺炎の感染状況(2月3日午前0時時点)

(小林伶)

(中国)

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