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WHOが新型コロナウイルス拡散で緊急事態宣言、中国では操業開始時期などの対応に地域差

(中国、世界)

中国北アジア課

2020年01月31日

中国で発生した新型コロナウイルスによる肺炎について、世界保健機関(WHO)は1月30日、ジュネーブで会見し、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」と宣言した。中国内外で発生している人から人への感染などを含め、いまだ不明点が多いことに懸念を示している。

中国外交部は1月31日、WHOの緊急事態宣言に関して、「中国はこれまでもWHOと密接に協力を続けてきた」と強調し、「引き続きWHOや各国と共同で、世界と地域の公衆衛生・安全を維持していく」と公式コメントを出している。

WHOは「現時点で中国への渡航や貿易に関する制限などは勧めない」としている一方で、中国からの入国者に対して渡航制限をする国・地域は増えている。中国の移民管理局外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、1月30日時点で北朝鮮やフィリピン、マレーシア、カザフスタン、シンガポール、モンゴル、サイパンで中国からの入国やビザ発給などを制限している。日本や韓国、英国、フランスなどでは、中国からの入国時に健康状態についての申告書の提出を求めている。

米国国務省は1月30日、北京市の米国大使館のほか、上海市や広州市、成都市、瀋陽市の米国公館に所属する緊急対応要員以外の職員とその家族について、国外退避を許可した。

また、日本の外務省外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは1月31日、湖北省(注)を除く中国全土について出している感染症危険情報をレベル1(渡航に十分注意)からレベル2(不要不急の渡航自粛)に引き上げた。

感染者は9,692人に拡大

新型コロナウイルスによる肺炎の累計感染者は中国全土で9,692人(1月31日午前0時時点、以下同)となり、前日に比べ1,982人増と急増した。うち、発生源の武漢市がある湖北省の感染者は5,806人(前日比1,220人増)に達し、全体の約6割を占めた。浙江省(537人)や広東省(393人)などでも感染が拡大している(表参照)。中国全土で、死者は213人(前日比43人増)に達し、既に退院した感染者は171人にいる。

表 中国における新型コロナウイルスによる肺炎の感染状況(1月31日午前0時時点)

また、春節(旧正月)の休暇明けに伴う企業の操業再開時期について、上海市や広東省などの地域では再開の延期を発表した一方(2020年1月30日記事参照)、四川省では1月30日、「国務院の春節休暇通知に基づき、秩序のある操業の再開」を求める通知を出し、操業再開を2月3日からとする方針(四川省政府ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を発表しており、対応には地域差もみられる。

(注)湖北省については、外務省が1月24日にレベル3(渡航中止勧告)を発出している。

(森詩織)

(中国、世界)

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