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欧州議会がEU・ベトナムFTAを承認、産業界の支持相次ぐ

(EU、ベトナム)

ブリュッセル発

2020年02月14日

欧州議会本会議は2月12日、「EU・ベトナム自由貿易協定(FTA)」と「EU・ベトナム投資保護協定(IPA)」をそれぞれ承認した外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。FTAについては、EU理事会の承認を経てEU側での批准手続きが完了することになる。EUとベトナムがそれぞれの手続きが完了したことを相互に通知した後、翌々月の1日に発効する。

EU、対ASEAN経済連携の第一歩と評価

欧州議会の今回の採決で、FTAは賛成:401、反対:192(棄権:40)で承認された。欧州議会はこのFTAについて「EUと開発途上国との間で締結された最も近代的、包括的かつ野心的な協定」と評し、東南アジア地域での高い基準設定に貢献し、将来のEUとASEANの地域間貿易投資協定締結を先導し得るとの認識を明らかにした。

IPAは、賛成:416、反対:187(棄権:44)で承認された。IPAについては、EU加盟国の議会での批准承認手続き完了が必要となる。

ビジネスヨーロッパ(欧州産業連盟)のマルクス・バイラー事務総長も2月12日付の声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、「2020年のGDP成長率が6.5%と予想される、人口約1億のダイナミックな(成長を続ける)国で、EU企業が多様な経済的機会を最大限に活用することに貢献する」と、FTA効果に期待感を示した。また、同事務総長は「EUが地政学的戦略の強化を図ろうとするならば、アジアでの存在感を高める必要がある」と指摘。特に「環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP、いわゆるTPP11)」を念頭に、今回のFTAにより「ベトナムと通商協定を持つ国・地域の競合企業と、欧州企業が規模に関係なく(ベトナム市場で)対等な競争条件を確保する」として、その意義を強調した。

欧州商工会議所(ユーロチェンバース)も同日付の声明で、中国と隣接し、TPP11締約国などとの経済連携を強めるベトナムとのFTAの重要性を評価。8年超に及ぶ交渉を経て締結に至ったことについて「今後7年以内に99%の関税が撤廃され、極めて魅力的で高度成長を続ける(ベトナム)市場への扉を欧州産業界に開く」「相互の(公共)調達・サービス市場へのアクセス向上、非関税障壁の低減やEU側のリオハワインやフェタチーズといった169の地理的表示(GI)に対する(ベトナムでの)保護などの効果で欧州の事業者にとってビジネス機会が拡大する」と期待感をにじませた。

なお、ユーロチェンバースは、ASEAN市場へのアクセス向上は欧州産業界にとっての最優先事項とし、シンガポール(2019年11月22日記事参照)、ベトナムに続くEUの対ASEAN通商協定対象国としてインドネシアとタイを挙げ、欧州委員会に交渉推進を求める考えを示した。

ベトナム側のFTA批准については、ベトナム政府関連機関を含む複数の現地報道などによると、5月の国会での批准承認が期待されるとしている。

(前田篤穂)

(EU、ベトナム)

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