地方都市を巡回するスタートアップイベント、ウラジオストクを皮切りに10都市で開催

(ロシア)

欧州ロシアCIS課

2020年01月21日

ロシアの地方都市を巡回するスタートアップ支援イベント「オープン・イノベーションズ・スタートアップツアー」(以下、ツアー)が、1月23日にウラジオストクの極東連邦大学でのイベントを皮切りに開始される。

ツアーは、地域の投資コミュニティーやテクノパーク、ベンチャーキャピタル事業の発展を促し、技術分野の起業家精神の育成と、有望かつ革新的なプロジェクトの開発・支援を目的とし、スコルコボ基金が実施するもの(2018年6月15日付地域・分析レポート参照)。ツアーの実施は2011年に開始され、これまで95都市で開催、約7万5,000人が参加した。

2020年のツアー巡回は、ウラジオストクのほかアルハンゲリスクやイワノボ、ペルミ、クラスノヤルスク、イノポリス(タタルスタン共和国カザン市郊外)、エカテリンブルク、ウファ、トムスク、クラスノダルの計10都市。ツアーには主催者のスコルコボ基金のほか、関係機関の代表者や著名なビジネスパーソンやメンター、エンジェル投資家、ベンチャーファンド、技術専門家、各市場の専門家が参加し、各都市で2日間、各地の若い起業家に専門知識を共有し、有望で革新的なスタートアップを支援する。

大規模な教育プログラムやカンファレンスのほか、技術分野のプロジェクトに関するコンテストも催され、受賞者はロシアCIS地域における大規模スタートアップ支援イベントである「スタートアップ・ビレッジ」(2019年6月11日記事参照)に招待される。

スコルコボ基金のアルカジー・ドボルコビッチ総裁は「現在、デジタル経済分野のプロジェクトの規模はGDPの3%程度と推定されるが、これを2桁に拡大させる目標。スタートアップツアーにより、ロシア全土の起業家を可能な限りつなげ、各地域で、生活、就労、教育を受けている人々にそのアイデアとベストプラクティスを伝えていきたい」としている(「オープン・イノベーションズ・スタートアップツアー」ウェブサイト)。

(秋塲美恵子)

(ロシア)

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