1月20日からフィリピン、ラオス、ミャンマーとの電子フォームDの交換が可能に

(タイ、ラオス、ミャンマー、フィリピン、ASEAN)

バンコク発

2020年01月29日

タイの特定原産地証明書発給機関である商務省外国貿易局(DFT)は2019年12月23日、「原産地証明書フォームDの発給にかかる商務省通達No.5/2562(2019)」を出し、さらに2020年1月に入り当該リストの更新外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを行った。これは、新たにラオス、ミャンマー、フィリピンの3カ国が電子フォームD(e-Form D)にかかる措置を導入したことを受けたもので、当該3カ国に対する電子フォームDの発給手続きにつき規定している。同通達は、1月20日から適用され、同時に旧規定である商務省通達No.4/2562年(2019)は破棄・置き換えられるかたちとなる。

全ASEANで原産地証明書の電子化措置が完了

また、特定原産地証明書の受け入れ機関であるタイ税関も1月17日、「税関通達No.187/2560(2017)の修正に関する通達No.15/2563(2020)」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを出した。これは2017年に作成され、2019年7月に更新された、電子フォームD参加国のリストをさらに更新するもので、同じく新たにラオス、ミャンマー、フィリピンを加え、それらの国で発給された電子フォームDを受け入れる制度的枠組みを整えた。

フォームDは、ASEAN域内の自由貿易協定(FTA)(ASEAN物品貿易協定:ATIGA)を利用する際に必要となる原産地証明書で、電子フォームDは、それを電子化したものだ。電子フォームDについては、2018年1月にインドネシア、マレーシア、シンガポール、タイ、ベトナムの5カ国で運用を開始したのち、2019年5月にブルネイ、7月にカンボジアが制度の導入を行ってきた。今回の3カ国の導入で、ASEAN10カ国全てで電子フォームDの運用が可能になった。

なお、電子フォームDの運用手続きについては2019年6月4日付地域・分析レポートを参照のこと。

(蒲田亮平、シリンポーン・パックピンペット)

(タイ、ラオス、ミャンマー、フィリピン、ASEAN)

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