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カナダ・オンタリオ州で大麻成分入り加工品の販売が開始、店舗規制の緩和も

(カナダ)

トロント発

2020年01月22日

カナダ・オンタリオ州で1月6日、食用大麻を含む大麻成分(注)入り加工品の店舗販売が始まり、1月16日からはオンライン販売も開始された。また、州政府は抽選制で上限が設けられてきた大麻販売店舗運営許可の規制を1月6日から緩和し、違法商品の駆逐を狙っている。

カナダ連邦政府は2018年10月17日に嗜好(しこう)用大麻を合法化し(2018年6月25日記事参照)、1年後の2019年10月17日に大麻成分入り加工品の製造・販売を合法化した。同日以降、大麻製造免許を持つ生産事業者は、新製品をカナダ保健省へ申請し、審査を経て、製造・販売が可能になっている。大麻の生産については、連邦政府が認可を行う一方、販売・流通は各州が独自の基準を設定し、オンタリオ州では州営公社が、オンライン販売および州認可小売店に大麻を卸売りする体制が取られている。

オンタリオ州営公社のオンタリオ・カナビス・ストア(OCS)によると、2020年1月16日から州内消費者を対象に、大麻成分を含んだ食品・飲料などの加工品70種類以上のオンライン販売が開始され、向こう数カ月で100種類以上に増える見込みという(表参照)。

表 オンタリオ州で販売される大麻成分入り加工品の種類

さらに、オンタリオ州では店舗免許の規制緩和も進んでいる。これまで州政府は、州内で運営できる大麻小売店舗数に上限を設けて、抽選制で店舗運営を許可していたが、1月6日以降は事業者の申請に基づいて、1カ月に約20店舗ずつの許可発行へ切り替えることとした。ダグ・ダウニー・オンタリオ州司法長官は「(大麻の)違法市場と戦い、子供たちを守り、安全な地域社会を維持するには、合法店舗を増やすのが最も効果的な方法だ」とコメントしている(オンタリオ州プレスリリース2019年12月12日)。嗜好用大麻は、販売による利益が犯罪組織に渡らないようにすることを目的として合法化され、合法店舗数拡大による供給増で違法商品への需要が減じ、違法市場撲滅につながる、と考えられている。同州での嗜好用大麻の店舗販売は2019年4月1日から始まっているが(2019年4月11日記事参照)、これまで開店許可を受けた州内の店舗は27店舗のみで、業界からは慢性的な店舗不足が指摘されてきた。

しかし、店舗数の増加に難色を示す自治体も少なくない。オンタリオ州政府が2019年1月に、各自治体に大麻販売店舗設置の是非について選択を委ねたところ、トロント郊外のミシサガ、オークビル、マーカム、ヴォーン、ピカリンの各市を含む414自治体のうち、74自治体はいずれも店舗の設置を認めないと回答した。だた、各市とも、先行するトロントの状況を見て変更する可能性もあるとしており、今後の動静が注目される。

(注)カナダ保健省によれば、大麻成分には向精神作用のあるTHCや主に医療用に利用されるCBDがあり、いずれの成分も嗜好用大麻の使用を合法化した大麻法(Cannabis Act)によって使用が制限されている。

(飯田洋子)

(カナダ)

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