オンタリオ州で嗜好用大麻の店舗販売が開始

(カナダ)

トロント発

2019年04月11日

カナダのオンタリオ州で4月1日、嗜好(しこう)用大麻の店舗販売が始まり、各店舗では早朝から行列ができた。同州では2018年10月17日の嗜好用大麻解禁以来、これまで州営ウェブサイトでのネット通販に限ってきたが、この間に店舗販売を希望する業者を募り、州酒類遊戯委員会(AGCO)が抽選で選定してきた。2018年10月の時点で民間企業の小売市場の参入を認めていた州もあれば、州政府が運営する施設のみでの販売を始めた州などもあり、各州、準州で独自の販売制度を導入している。

カナダ統計局が2018年11月中旬から12月中旬にかけて行った全国大麻調査外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、15歳以上のカナダ人の15%(約460万人)が大麻を使用したと回答している。大麻を使用したことがないと回答した人は55%となっている。また、今後3カ月間に大麻を使用するとの回答が19%あったことから、統計局では大麻の使用者は今後、増えるものと見込んでいる。

嗜好用大麻の解禁以降、大麻製品の高い需要が続いており、原料となる大麻の供給は追いついておらず、恒常的な品薄状態が続いている。認可を受けた生産者が新しい設備で大麻を増産しているが、間に合っていない状況だ。

(酒井拓司)

(カナダ)

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