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産業団体などがグリーン・ディールの資金メカニズムに意見表明

(EU)

ブリュッセル発

2020年01月22日

欧州委員会が1月14日に発表した「欧州グリーン・ディール投資計画(持続可能な欧州投資計画)」と、その一部をなす「公正な移行メカニズム」の基金設立規則案(2020年1月21日記事参照)について、産業団体や労働者団体などが声明を発表した。

ビジネスヨーロッパ(欧州産業連盟)は欧州グリーン・ディール投資計画を、投資不足の解消と、気候中立(二酸化炭素排出実質ゼロ)の経済への移行促進、長期的な生産性と競争力の向上に向けた重要な一歩、と評価した。ただし、「投資が高付加価値な生産性の高い分野に導かれ、公的投資が民間投資を押し出すのではなく、補完するようにしなければならない」と注文した。一方、「公正な移行メカニズム」(2019年12月16日記事参照)については「移行に伴う課題の規模を考えると、このメカニズムだけでは特効薬とはならない。深い変革をもたらすアジェンダを成功させ、成長と雇用への負の影響を避けるためには、より広範な枠組み条件を迅速に整備する必要がある」と注意を喚起した。

「公正な移行メカニズム」に含まれる「公正な移行基金」の設立規則案は、化石燃料の生産・加工・流通・貯蔵・燃焼に関わる投資などと並んで、原子力発電所の建設・廃炉も支援対象から除外した。欧州の原子力産業関連団体FORATOMは、これに遺憾の意を表明。2050年の気候中立の実現における、原子力発電への投資の必要性と、石炭産業に従事する労働者の受け皿としての原子力産業の役割を強調した。

一方、環境保護団体のフレンズ・オブ・ジ・アースは、気候変動対策に必要な変革に対して、「公正な移行基金」の規模が小さ過ぎると指摘。さらに、「気候変動を助長する地域熱供給のガス・インフラへの大規模投資が可能となる抜け穴がある」と批判した。また、欧州労働組合連合(ETUC)も、同基金の規模が小さく、基金の資金が研究・イノベーションに費やされ、労働者に直接恩恵をもたらさないリスクがあると懸念を示した。

(村岡有)

(EU)

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