2020年GDP成長率はマイナス1.6%と予測、中銀発表

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2020年01月15日

アルゼンチン中央銀行は1月3日、月例となっている国内外40人の民間エコノミストらによる最新の経済見通しの集計中央値(REM)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を発表した(表参照)。

表 主要経済指標および見通し

GDP成長率は、マイナスながら徐々に改善し、2020年はマイナス1.6%を見込んでいる。2021年にはプラスに転じる見通し。インフレ率も少しずつ落ち着くことが見込まれている。その背景には、12月10日に発足したアルベルト・フェルナンデス政権下で、同月21日に可決、23日に公布された「社会連帯・生産性回復法」がある(2019年12月19日記事2020年1月7日記事1月7日記事参照)。同法では、増税などによる歳入増加を目指す一方、消費喚起策やガス、電気の価格凍結などが盛り込まれており、これが財政改善や経済成長、インフレ沈静化につながることが期待されるためだ。

なお、政策金利については、中銀が新政権発足直後の12月19日に63%から58%へ、さらにその1週間後の12月26日に55%へと引き下げている。

(津下みなみ)

(アルゼンチン)

ビジネス短信 34defa9f5666fdc2