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駐在ビザの有効期限、当初から最長4年に改定、1年後の更新が不要に

(メキシコ)

メキシコ発

2020年01月15日

メキシコ内務省は12月30日、出入国手続き・プロセス指針の第32条を改定する省令を官報公示し、翌日から施行した。これにより、一時居住者カード(TRT)を取得してメキシコに入る日系企業の駐在員は、当初から2~4年間の有効期限を持つTRTを取得することが可能になった。従来は有効期限1年のTRTをまず取得し、1年後に最長3年間のTRTを取得する更新手続きが必要だったが、今後は駐在期間に応じて最長4年間のTRTが最初から取得できる。

省令の前文によると、今回の改定は、米国政府がメキシコとの相互主義を念頭に、労働や商用、投資などを目的とするビザの有効期限を1年超に延長する措置の導入に関心を表明したため、それに対応するものとしている。しかし、実際のところは、申請件数が比較的多いTRTの延長手続きを原則不要にすることで、政府の緊縮財政の影響で人員と予算の不足に苦しむ国家移住庁(INM)内の行政負荷を軽減する狙いがあるとみられる。

出入国関連手続きに大幅な遅延

INMの予算はアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール政権発足後、2019年に名目で前年比23.2%削減され、2020年には同11.8%増額されたものの、2018年比では依然として14.1%も少ない水準だ。2020年の増加分は、対米関係を重視した中米不法移民の取り締まり強化(2019年9月13日記事参照)に用いられると思われ、滞在許可証の発給などに従事する人員が増えている様子はみられない。

深刻な人員・予算不足により、駐在ビザ取得の手続きには総じて遅延が発生しており、TRT取得までに必要な以下の手続きが法定期間内に完了することはまれだ。雇用主登録済みの企業の場合、新駐在員の就労許可の取得から赴任後のTRTの取得まで、2018年以前であれば2カ月程度で完了していたが、現在では6カ月かかる事例も珍しくない。

  • 雇用主登録・同更新(法定審査期間:10営業日)
  • 就労許可取得(法定審査期間:20営業日)
  • 滞在許可証(TRT)の取得あるいは更新(法定審査期間:15営業日)

メキシコ日本商工会議所(カマラ)は、会員企業の日本国籍の駐在員の手続きで遅延が発生している場合、それをINMに通報し、手続きの迅速化を促す活動(「在留許可手続き遅延問題通報窓口」)を実施している。窓口の効果は少なからずみられるため、カマラ会員企業の駐在員と帯同家族の手続きで遅延が発生している場合、窓口の活用を検討すべきだろう。

(中畑貴雄)

(メキシコ)

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