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オンラインカジノ事業者への徴税強化法案を承認、下院歳入委員会

(フィリピン)

マニラ発

2019年12月02日

フィリピン下院歳入委員会は11月18日、オンラインカジノ事業者への徴税を強化する法案(下院第5267号法案)を満場一致で承認した。

下院第5267号法案は、カジノ規制当局のフィリピン娯楽賭博公社(PAGCOR)が現在、オンラインカジノ事業者に対して徴税している2%のフランチャイズ税率を、5%に引き上げるとともに、60万ペソ(約126万円、1ペソ=約2.1円)以上の収入を得るオンラインカジノ事業者の従業員に対して、25%の個人所得税を課すことを規定する。また法案は、オンラインカジノ事業者が内国歳入庁(BIR)に対して事業者登録を完了した後でなければ、オンラインカジノ事業者はPAGCORから事業ライセンスを付与されないことを明記した。法案作成者のジョーイ・サルセダ下院歳入委員長は、法案の可決によって450億ペソの歳入が見込まれると説明した。

PAGCORは8月、労働ビザを保有せずにオンラインカジノで不法就労する中国人が急増していることを背景に、少なくとも2019年末までは営業免許の受け付けを停止すると発表した。約90社がPAGCORからオンラインカジノの営業免許の交付を受けているが、免許を受けずに違法で営業する企業を合わせると、国内に300社以上のオンラインカジノ業者が存在し、その大半が中国企業だとした。また、合法的にオンラインカジノで働く中国人は約14万人で、不法滞在で労働ビザを保有せずに働く中国人を合わせると、その数は約40万人に達するとした。

米国不動産サービス会社のクッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(CWK)によると、2019年に入り、IT-BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)業界を抜いて、オンラインカジノ事業者がマニラ首都圏内の最大のオフィス需要者になっているものの、政府の取り締まり強化により、オフィス供給量の成長率は今後、鈍化するという予測を示した。

ドゥテルテ大統領は9月、中国の習近平国家主席と北京で8月に会談(2019年9月5日記事参照)した際に、フィリピンのオンラインカジノでの中国人による違法営業や不法就労に対するフィリピン政府の取り締まり強化を求める中国側の要望に対して、国内経済や雇用への影響を理由に拒否した、と発表した。大統領は現地メディアに対して、「オンラインカジノ産業がもたらす利益を鑑みるに、オンラインカジノはわが国に必要なものだ」とコメントしている。

(坂田和仁)

(フィリピン)

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