大統領選挙実施を主張したガイド・サラ国防副大臣兼参謀総長が死去

(アルジェリア)

パリ発

2019年12月25日

国営アルジェリア通信(APS)の12月23日の報道によると、アフメド・ガイド・サラ国防副大臣兼参謀総長(79歳)が同日、急性心不全で死亡した。同氏は同日の午前6時に自宅で心臓発作を起こし、アイン・ナージャ軍事病院に緊急搬送されたが、同病院で死亡したと報道された。

12月12日に当選し(2019年12月18日記事参照)、19日に就任宣誓したアブデルマジッド・テブン大統領は同23日、サイド・シェングリハ陸軍大将を後任の参謀総長に指名し、3日間の国喪を宣言した。

また、アブデラジィズ・ブーテフリカ前大統領政権下の最後の首相だったヌレディン・ベドゥイ氏は、テブン大統領の就任日に辞任した。サブリー・ブカドゥム外相が、後任の首相の指名まで、首相代理に就任した。

選挙後、反体制デモは首都アルジェや国内各地で継続しているが、多くの国民の反対にもかかわらず、大統領選挙を強く主張したガイド・サラ参謀総長の死去およびブーテフリカ時代の1つの象徴だったベドゥイ首相の辞任により、アルジェリアの政治環境は変化しつつあるようにみえる。しかし、反体制運動「ヒラック」の展開にどのような影響を与えるのか、まだ不明だ。

(ピエリック・グルニエ)

(アルジェリア)

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