弾劾調査にかかわらずトランプ大統領の支持上向き、2020年米大統領選挙の世論調査

(米国)

米州課

2019年12月18日

米国コネチカット州のキニピアク大学は12月16日、2020年大統領選挙に関する世論調査結果(注)を発表した外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

ドナルド・トランプ大統領の仕事ぶりに対しては、「認める」との評価が10月下旬にいったん下がったが、今回は前回より2ポイント高い43%となった(表1参照)。「認めない」は前回より3ポイント下がり52%だった。

共和党支持者は「認める」「認めない」がそれぞれ92%、5%だが、民主党支持者では、それぞれ4%、94%と対照的で、無党派は42%、50%と中間的だ。

表1 ドナルド・トランプ大統領の仕事ぶりはどうか

最近の米国の経済状況を「良い」とする人の割合は73%に達しており、「悪い」とした人は25%だった。

キニピアク大学世論調査アナリストのメアリー・スノー氏は「記録的に低い失業率(2019年12月13日記事参照)もあり、国民が経済状況を前向きに捉えている。米国史上3人目の弾劾訴追される大統領となるかもしれない状況でも、経済の好調によりトランプ氏の支持率が維持されている」と分析する。

トランプ大統領の弾劾・罷免については、賛成が45%、反対が51%で前回調査から変化がなかった。トランプ氏が職権を乱用しているかとの問いに対しては、「思う」が53%、「思わない」が44%となり、ウクライナとの交渉で、トランプ氏が国益、私益のいずれを求めているかとの問いに対しては、「国益」が40%、「私益」が52%との結果となった。

民主党支持層へ、今日、民主党の大統領予備選が行われたら、誰に投票するか、という問いに対して、ジョー・バイデン氏が30%と高い支持を獲得した(表2参照)。2、3位のエリザベス・ウォレン氏(17%)とバーニー・サンダース氏(16%)は僅差で、4位のピート・ブッティジェッジ氏(9%)に続いて、11月に立候補したマイケル・ブルームバーグ氏(7%)が5位となった。

表2 民主党の予備選挙で誰に投票するか

また、トランプ大統領との直接対決を想定した問いでは、「トランプ氏に勝てそう」という割合はバイデン氏が最も高く80%、ウォレン氏とサンダース氏が同率で60%、ブルームバーグ氏が50%、ブッティジェッジ氏が43%だった。

各候補者の詳細は、2019年12月12日記事参照

(注)調査の実施時期は2019年12月11~15日、対象者は全国の有権者1,390人、うち民主党支持者は567人。

(松岡智恵子)

(米国)

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