第3四半期GDP成長率、前年同期比2.3%で今年最大の伸び

(ナイジェリア)

ラゴス発

2019年12月20日

ナイジェリア国家統計局は11月22日、2019年第3四半期(7~9月)の実質GDP成長率(前年同期比)を2.3%と発表した。四半期ごとで2019年最大の成長率を記録し、石油部門を中心とする鉱業と情報通信が牽引した(添付資料参照)。

鉱業は前期の成長率5.0%を上回る6.2%を記録した。原油価格が引き続き安定していたことや、生産量が1日当たり204万バレルを記録し、2016年第2四半期(4~6月)以来の高い生産量だったことも寄与した。

その他の主要産業では、金融・保険と製造業が前期のマイナス成長からプラスに転じた。成長を最も牽引したのは情報通信で、前期の9.0%を上回る9.9%を記録した。

一方、8月から続いているベナンやカメルーンなど周辺国との陸路国境の封鎖による輸出入の減少(2019年10月10日記事参照)や、2020年に5.0%から7.5%への引き上げが予定されている付加価値税(VAT)増税などの政策が物価上昇と国民の購買意欲低下をもたらす懸念から、今後の経済成長の行方は予断を許さない。

(谷波拓真)

(ナイジェリア)

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