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タイEU・FTA交渉再開へ試算、タイのGDPを1.63ポイント押し上げ見込む

(タイ)

貿易投資相談課

2019年12月16日

タイ商務省通商交渉局(DTN)と開発のための未来研究所(IFD)は、交渉再開が注目されているタイ・EU間の自由貿易協定(FTA)(2013年3月7日記事参照)が将来発効し、双方間の貿易関税が撤廃された場合、現状よりタイのGDPを1.63ポイント、輸出額を2018年比で3.43%、輸入額を3.42%押し上げる効果があると発表した。11月21日に開催されたDTNとIFDの共同セミナー「タイEU・FTA発効後の影響について」でその研究成果を明らかにした。

輸出面では、EU側の輸入関税が撤廃されることにより、自動車関連や衣料品、電子部品関連、化学品、ゴム、プラスチックなどの産業が輸出増加の恩恵を受ける一方、輸入面では、タイ側の輸入関税が撤廃されることにより、砂糖、農産物(野菜、果物、種苗など)の産業が打撃を受ける可能性があり、その対策が必要としている。

タイにとってEUは、輸出額ではASEANと中国に次いで3番目、輸入額ではASEAN、中国、日本に次いで4番目に多い(2018年実績)。タイEU・FTAは2013年に交渉が開始されたものの、タイの軍事政権発足に伴い2014年から中断されている。EUの欧州議会は10月14日、タイで民政移管のための総選挙が3月に行われたことを確認したとして、FTA交渉を再開する意向を表明していた。

DTNによると、EUとのFTA交渉再開は、タイの国内産業にとって市場拡大の機会となるだけでなく、既にEUとFTAを締結しているベトナム、シンガポール、交渉に合意しているブラジルといった競争相手国との遅れを取り戻すことにつながるとしている。また、関税撤廃などの部分で高い水準の貿易自由化を実現できるよう、FTAの交渉準備を進める必要があると指摘している。

表1、2は一部品目において、EUがタイおよび日本から輸入する際に現行適用されている最低税率と、タイがEU、日本から輸入する際の当該税率を比較したもの。日本は、EUとは日EU経済連携協定(EPA)、タイとはJTEPAを締結しており、これらを利用すれば、通常課される関税率(MFN税率)が撤廃または削減される。将来的にタイ・EU間のFTAを締結して関税が撤廃・削減されれば、日本のEPAと同様に、民間企業にとって大きなメリットが生まれる可能性がある。

表1 EUの現行輸入関税率(例)
表2 タイの現行輸入関税率(例)

(川崎楽区)

(タイ)

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