マハーラーシュトラ州、与党連立解消後の政局混乱で州首相不在に
(インド)
ムンバイ発
2019年11月22日
10月のマハーラーシュトラ(MH)州議会選挙の結果を受け、与党連合のインド人民党(BJP)と地域政党シブセナは州首相の選出を進めていた(2019年10月28日記事参照)が、交渉が不調に終わって連立は解消され、現職のファドナビス州首相は11月8日に辞任に追い込まれた。シブセナはその後、選挙で躍進した地域政党の国民会議党(NCP)や、国政政党でもある国民会議派(INC)との連立交渉を行ったものの、シブセナが掲げるヒンドゥー至上主義を好まないINC幹部の主張もあって交渉は進まず、11月12日夜の交渉期限までに合意することができなかった。この結果、MH州では州首相が不在となり、事実上「大統領による統治(president’s rule)」が宣告された。
インド憲法では、大統領は州政府が憲法の規定に従って運営されなった場合、あるいは政権が成立しなかった場合、「大統領による統治」を宣告できると規定している。統治は原則6カ月となっているが、最大3年まで延長が可能だ。この6カ月間で政権樹立の再交渉が行われ、それでも不調ならば、再び州議会選挙が行われる場合もある。大統領による統治期間中、州首相や閣僚は不在だが、州の行政機構により運営が行われる。
(比佐建二郎)
(インド)
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