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マルパス世界銀行総裁、フィリピンの国民IDを利用した貧困対策、金融包摂政策を評価

(フィリピン)

マニラ発

2019年11月11日

世界銀行のデービッド・マルパス総裁は10月、フィリピン財務省のカルロス・ドミンゲス長官とワシントンで会談した際、国民IDの発行とそれを利用した貧困対策プログラム、金融包摂(注)プログラムを評価すると説明した。10月29日付の複数のフィリピン紙が報じた。

フィリピン政府は国民IDに関し、2020年中に1,500万人、2021年中にさらに5,000万人、2022年までには全ての国民(約1億人)とフィリピンに在留する全外国人を対象に登録を完了させる予定だ。

フィリピンでは身分証明のIDが数多く存在するが、偽造や不正使用されることも多い。また、各種政府サービスや口座開設、銀行融資を受けるための手続きの煩雑さが問題となっている。国民IDの発行により、現在25.1%とされるフィリピンの低い銀行口座保有率の改善が期待される(2019年9月30日記事参照)。

フィリピン政府はまた、国民IDを利用して実施している貧困家庭向けの条件付き現金給付プログラムを拡大させる方針だ。このプログラムは、子供を就学させることや妊娠中の母親が定期的に健康診断を受けることを条件に、貧困層に現金を給付するプログラムで、世界銀行やアジア開発銀行(ADB)の支援により実施されている。国民IDの活用によって、支援の行き届いていない貧困層を包括的に支援することが可能となる。なお、2019年時点のフィリピンの貧困率は20.8%とされている(2019年10月29日記事参照)。

マルパス世界銀行総裁は、デジタル通貨やデジタル送金といった新しいテクノロジーを活用して金融包摂の取り組みを進めれば、フィリピン経済はさらに安定した成長が期待できると説明したという。

(注)国民全員が基本的な金融サービスを受けられること。ファイナンシャル・インクルージョン。

(坂田和仁)

(フィリピン)

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