財務省、総収入ベースの法人税算出方式への移行検討

(フィリピン)

マニラ発

2019年11月07日

フィリピンで、総収入から許容される項目を控除した後の所得に対して課税されている現在の法人税について、財務省が総収入をベースにした法人税算出方法への移行を検討していると10月28日付の地元各紙が報じた。

ドゥテルテ大統領も9月、総収入ベースの法人税の算出方法に移行するべきと表明していたが、議会や会計業界からは、業種や売上高総利益率の高低によって企業間に不公平感が生じることになるとする懸念や否定的な見解が出ていた(2019年9月19日記事参照)。

財務省のカルロス・ドミンゲス長官は地元メディアに対して、「総収入をベースにした法人税の算出方法への移行は現政権が進める税制改革の一部を成すものではないが、税制改革の関連法案の審議と並行して調査、検討を進める」と説明した。

財務省のアントネッテ・ティオンコ次官も地元メディアに対して、法人税の算出方法の移行には多くの調査、検討を要するとした上で、「大統領に対して、総収入をベースにした法人税の算出方法への移行を検討するためのタスクフォースの立ち上げを要求するレターを発出した」と説明した。タスクフォースでは合憲性や小規模企業への公平性などが検討される。

ドゥテルテ政権は、法人税の減税と経済特区の税制優遇制度の抜本的見直しを規定する税制改革第2弾法案(2019年10月2日付地域・分析レポート参照)、不動産など固定資産の評価方法を国際標準に統一する第3弾法案、金融関連税に関わる第4弾法案の法案成立に向けて国会での審議を進めている。

ドゥテルテ大統領は9月、法人税の算出を総収入ベースにすることで内国歳入庁(BIR)をはじめとした徴税当局の裁量権を減らし、徴税額をめぐる企業との交渉の余地をなくすためとした上で、「移行によって汚職が70%減る」と説明していた。

(坂田和仁)

(フィリピン)

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