カスピ海海底での光ファイバー敷設事業を開始

(カザフスタン、アゼルバイジャン)

タシケント発

2019年11月27日

カザフスタンのカスピ海沿岸の最大都市アクタウで11月19日、カスピ海の海底を経由しカザフスタンと対岸のアゼルバイジャンをつなぐ、光ケーブル幹線敷設工事の開始式典(カザフスタン工区)が開催された。

式典には、カザフスタンのアスカル・マミン首相、アゼルバイジャンのアリ・アサドフ首相らが出席した。「トランス・カスピアン・ファイバー・オプティク(TCFO)」と名付けられたこの事業は、毎秒4~6テラビットのデータ通信容量の光ファイバー幹線を、380~400キロにわたりカスピ海の海底に敷設するもの。カザフスタン側のオペレーターはトランステレコムとカズトランスで、アゼルバイジャン側はアゼルテレコム。2021年末までに敷設作業を完了し、インターネットサービスが開始される予定。

アゼルバイジャン、カザフスタン両政府は、本事業を欧州とアジアを通信でつなぐ重要な事業として位置付けている。特にアゼルバイジャンは、2008年に「トランス・ユーラシア・スーパー・インフォメーション・ハイウエー(TASIM)」構想として、中国からカザフスタン、アゼルバイジャン、トルコ、ギリシアなどを経由しドイツまで至る、光ファイバー幹線敷設事業を提唱、積極的に推進している(2019年4月26日記事参照)。

(高橋淳)

(カザフスタン、アゼルバイジャン)

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