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知財庁、ラザダなどEC事業者に模倣品対策を指示

(フィリピン)

マニラ発

2019年11月06日

フィリピン知的財産庁(IPOPHL)が国内の大手電子商取引(EC)事業者に対して、模倣品販売の防止に向けて対策を強化するよう指示を出したと、10月25日付の地元各紙が報じた。

IPOPHLのテオドロ・パスクア次長は地元メディアに対して、ラザダ、ザローラ、ショッピー、カルーセル、フェイスブックといったEC事業者が運営するオンラインプラットフォーム(以下、ECサイト)で模倣品の販売が増加しているとし、各社に模倣品販売防止の対策を進めるよう指示を出したと説明した。

パスクア次長によると、模倣品の使用による健康被害などから消費者を保護するため、全ての模倣品をECサイトから削除するとともに、出品者が商品をECサイトに掲載する際、事前に模倣品ではないことを確認できるようなシステムを構築するよう指示した。

フィリピンのECの市場規模は、2015年時点(5億ドル)から2019年時点で30億ドルと、年平均成長率(CAGR)47%のペースで伸びた。2025年には120億ドルの市場規模に成長し、2015年からのCAGRは36%と見込まれている(2019年10月15日記事参照)。

一方で、ECを含むフィリピン国内の模倣品の全摘発額は、当局による大規模な押収が行われた2014年に133億ペソ(約279億円、1ペソ=約2.1円)と過去最高水準を記録した後は、2015年に20億ペソに減少したが、2016年(65億ペソ)、2017年(82億ペソ)と上昇し、2018年は236億ペソと2014年の約1.8倍の摘発額となり、模倣品の流通はむしろ加速している。

IPOPHLによると、2018年の236億ペソの摘発物の内訳は、たばことアルコールが202億ペソと86%を占め、医薬品およびパーソナルケア製品が12億ペソ(5%)、バッグと財布が8億ペソ(3%)、光学メディア製品が8億ペソ(3%)、靴が2億ペソ(1%)だった。

世界知的所有権機関(WIPO)は10月、知的財産権保護に関する世界各国の政策を評価、指標化した年次報告書「世界知的財産権指標2019」で、フィリピンを世界129カ国中67位とした(2019年10月31日記事参照)。

フィリピンは模倣品に対する対策を含めた知的財産保護が不十分だとして、1994年から2013年まで米国通商代表部(USTR)の公表する監視対象国とされてきた。その後、フィリピン政府は知的財産権保護に関する法令の整備と政府機関の設立などを進めるなど状況の改善を図り、2014年にはUSTRの監視対象外となり、現在に至っている。

(坂田和仁)

(フィリピン)

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