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IT-BPM産業の成長率予想を下方修正、税制改革や地方のインフラ未整備、デジタル化が影響

(フィリピン)

マニラ発

2019年11月21日

フィリピンITビジネス・プロセス協会(IBPAP)は11月12日、2020年から2022年までのフィリピンのIT-BPM(ビジネス・プロセス・マネジメント)産業の年平均成長率(CAGR)を3.5~7.5%と予測し、当初の予測の9.2%から下方修正した。3.5%の場合、当初予測9.2%の4割程度の成長率にとどまることになる。

IBPAPから調査を委託された民間調査会社エベレスト・グループの担当者は下方修正の理由について、IT-BPM企業の多くが入居する経済特区の税制優遇制度を最長5年間で打ち切るCITIRA法案が国会で審議されている点(2019年10月2日付地域・分析レポート参照)、ドゥテルテ大統領が6月に発出したマニラ首都圏での経済特区新設停止を命じる行政命令の影響で首都圏外へのIT-BPM業界の進出加速が見込まれる一方で、首都圏外のインフラ整備が進んでいない点、デジタル化やオートメーション化によるIT-BPM業界の影響を挙げた。

経済特区の1つであるPEZAに入居するIT-BPM企業は、法人所得税の3~6年間の免除(ITH)と、ITH終了後は売上総利益の5%を法人所得税とする特別所得税率が現在適用されているが、CITIRA法案の可決によって仮に特別所得税率が撤廃され、通常の法人所得税(30%)が適用された場合、法案成立後2~3年間は税負担額が2.3~2.7倍に膨らむとされている。

IBPAPは、雇用面でもIT-BPM業界は影響を受けるとし、2020年から2022年までのIT-BPM業界全体の雇用者数の平均成長率を3.0~7.0%と予測し、当初の予測の8.0%から下方修正した。エベレスト・グループは、IT-BPM業界の中でも特にコールセンター、ITサービスといった業種はデジタル化やオートメーション化によって代替される危険性が高いとし、ヘルスケア、アニメーション、ゲーム開発といった業種は比較的影響を受けないとした。

米国経営コンサルティング大手マッキンゼー・アンド・カンパニーは10月、フィリピンでロボットやデータ分析、人工知能(AI)などの導入によって第4次産業革命が進んだ場合、IT-BPM業界の現在の被雇用者260万人のうち42%に当たる110万人の雇用に影響が出ると警鐘を鳴らした。

(坂田和仁)

(フィリピン)

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