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2020年予算案、投資促進に向けた環境整備と人材開発に力点

(マレーシア)

クアラルンプール発

2019年10月29日

マレーシアのリム・グアン・エン財務相は10月11日、2020年予算案を発表した。一般歳出が前年比8.1%減の2,410億リンギ(約6兆2,660億円、1リンギ=約26円)、開発支出が4.3%増の560億リンギ、歳出合計は6.0%減の2,970億リンギ(表参照)となった。歳入は7.1%減の2,445億リンギで、財政赤字のGDP比は前年から0.2ポイント改善の3.2%を見込む。

歳出、歳入ともに前年比で減少したが、2019年の政府予算は歳入に国営石油会社ペトロナスからの300億リンギの特別配当金が、歳出には物品・サービス税(GST)や所得税の還付金370億リンギが含まれる。これらを除くと、歳出は前年比7.0%増、歳入は4.8%増となる。

表 2020年政府予算案

経済成長推進、人的資源強化、公平な社会構築が3本柱

2020年予算案PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)は「繁栄の共有に向けた成長の加速と公正なアウトカム」をテーマとし、(1)デジタル産業を中心とした経済成長の推進、(2)投資促進に向けた人的資源の強化、(3)包括的かつ公平な社会の構築の3本柱で構成される。世界経済の低迷など外部情勢の悪化に鑑み、投資促進を目的とした優遇措置を含む環境整備、マレーシア人の雇用拡大や能力向上、前年に引き続き財政健全化に向けた税収増やガバナンス強化に取り組む。

デジタル産業については、電気・電子産業における第5世代移動通信システム(5G)やインダストリー4.0への移行を目的とした高付加価値活動に対する新しい優遇税制が提案された。具体的には、特定活動に対する法人税免税や再投資控除の適用期間が終了した企業に対する投資税額控除がある。工場のスマート化などのデジタル技術の導入に対する補助金制度、イノベーション促進に関する優遇措置など、デジタル経済を後押しする制度に力点が置かれている。

人的資源の強化の面では、外国人労働者への依存率の低減、マレーシア人の若者・女性の雇用機会の拡大を目的に、金銭的なインセンティブ、職業訓練校など能力向上に関連する機関や活動に多くの予算が配分された。また、1955年雇用法の見直し、主要都市部の最低賃金を現行の1,100リンギから1,200リンギに引き上げることが提案された。

公平な社会の構築では、農村部の開発、ブミプトラ(マレー系および先住民族の総称)支援、医療サービスの拡充などが盛り込まれた。また、ジョホール州とシンガポール間の渋滞緩和に対する措置や、500台の電気バスの導入といった輸送インフラの強化にも取り組む。

(田中麻理)

(マレーシア)

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