中国メディア、ペンス米副大統領の対中政策演説に関係改善に向けた態度との評価も

(中国、米国)

北京発

2019年10月31日

マイク・ペンス米国副大統領は10月24日、米シンクタンクのウィルソンセンターが主催したイベントで、中国に対するトランプ政権の政策方針について演説した(2019年10月28日記事参照)。この演説に対し、中国政府は強く反発した。

一方、中国国内の主要メディアにおいては、ペンス副大統領が演説後半部分で、中国からのデカップリングを望んでいないという趣旨の発言をしたことなどを取り上げ、前年の演説から内容に変化があったとの論調がみられた。

10月25日付の環球時報の社説では、「今回の演説の新しい意義は、演説の後半部分において、中国との貿易協議と両国の関係の改善について積極的な態度を示したことだ」とし、それが前年の演説との違いだと論じた。

また、10月26日付の中国日報網では、同演説について米国の対中政策をウォッチする上で参考になるものと位置付け、演説の後半部分については「米国の政策決定者における米中関係の重要性が高まった」ことがうかがえると分析した。また、「新冷戦」の宣言とされた前年の演説による効果がなかったため、今回の演説では中国を対等なライバルと見なすようになったと論じた。

主要メディアに掲載された有識者のコメントでは、「ペンス副大統領の米中関係に対する認識に依然として大きな誤りがある」などの批判がある一方、「前回の演説は『新冷戦宣言』だと認識されたが、今回の演説は『再接触宣言』だといえる。ペンス副大統領の両国関係に対する認識には比較的大きい調整や変化があり、米中間の共通認識が増えていることを示している」との肯定的な評価もみられた(環球時報10月25日)。

なお、外交部の華春瑩報道官が同演説を受けて10月25日に発表したコメントでは、「ペンス副大統領の演説は根拠のないデマで、内政干渉だ」という趣旨の批判と、人権や香港問題などの論点に対する反論に加え、米中関係についての中国の一貫した姿勢をあらためて主張した。

また、王毅外相は10月26日、ペンス副大統領の演説をどう思うかとの報道陣の質問に対し、「全くのでたらめだ」とコメントした。

(藤原智生)

(中国、米国)

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