ジェトロ、香港でスタートアップイベント開催

(香港)

香港発

2019年10月01日

ジェトロと「香港科技園」(香港サイエンスパーク)は9月18日、「ジェトロ・イノベーション・プログラム(JIP)」を開催した。ロボティクスやヘルスケアなどの分野を中心とした日本のスタートアップ9社と、香港の投資家や企業、アクセラレータなど約30人が参加した。

ジェトロは同プログラムを通じ、イノベーティブな技術や製品を有するスタートアップの海外展開を支援している。ジェトロが提携している海外アクセラレータによる、スタートアップのビジネスモデル構築やピッチ練習などの集中講義、個別メンタリングを経て、現地でピッチイベントや投資家などとの商談・ネットワーキングに挑むものだ。

写真 投資家を前にピッチを行う日本のスタートアップ(ジェトロ撮影)

投資家を前にピッチを行う日本のスタートアップ(ジェトロ撮影)

ピッチイベントでは、各スタートアップが10分間でプレゼンテーションを行い、投資家らからの質問に回答した。ピッチイベント後にはネットワーキングを行い、投資家や企業と積極的に意見を交わした。

このほか、政府系アクセラレータである香港サイエンスパークが、同サイエンスパークの支援事業や香港での会社設立方法、金融機関での口座開設方法、香港と中国の税制の違いなど、香港への進出に際して役立つポイントを解説するセミナーも行った。

今回のイベントに参加したスタートアップからは「銀行やアクセラレータ、投資会社とつながることができた」「香港のスタートアップに対する優遇政策、税制について理解できた」と評価する声が聞かれた。また、アクセラレータからは「どのスタートアップも興味深く、香港市場に受け入れられる可能性を有する企業もいた」との声も聞かれた。

香港は、イノベーション都市として名高い深セン市に隣接しており、中国へのゲートウエーとしての役割を果たしているほか、世界有数の金融都市として投資家からの資金調達が可能な都市でもある。香港政府としても、イノベーションを促進する施策を近年、積極的に行っている。

写真 ネットワーキングでアクセラレータと意見交換するスタートアップ(ジェトロ撮影)

ネットワーキングでアクセラレータと意見交換するスタートアップ(ジェトロ撮影)

ジェトロでは、スタートアップの海外進出支援事業として世界12都市で「グローバル・アクセラレーション・ハブ事業」、香港を含む11都市で「イノベーション・ホットスポット事業」を行っている。事業詳細と申し込みはジェトロウェブサイトから可能。

(出沼順子)

(香港)

ビジネス短信 65b0cf0f55b6db5c