観光ビザ解禁とともに、公序良俗規範の細則を発表
(サウジアラビア)
リヤド発
2019年10月01日
9月27日にサウジアラビアが観光ビザを解禁したことに合わせ(2019年10月1日記事参照)、内務相が同日、公的な場にふさわしくない服装や言動には罰金を伴う、いわゆる公序良俗規範に基づく細則を承認した、と当地の各種報道が伝えた。この細則はサウジアラビア人だけでなく、同国に滞在する外国人にも適用される。19項目からなるとされ、伝統・文化・宗教的背景のほか、社会的な行動規範を促す項目も含まれている。
この規範については、議会に相当する評議員会が6月に承認したと一部メディアが報じたが、詳細は分からないままだった。通常の法施行プロセスと同様に、評議委員会での承認の約90日後に細則が発表されたかたちとなった。
主な罰則内容は表のとおり。詳細は観光ビザ申請ウェブサイトの該当資料を参照。
なお、当地では従来、こうした公序良俗に反する行為は宗教警察(勧善懲悪委員会)が取り締まっていたが、今回の公序良俗規範では、違法行為は警察官が取り締まることとなる。サウジアラビアへの渡航が広く緩和されたものの、当地の伝統・文化・宗教的価値観を含む社会のルールを尊重することが求められる。
(柴田美穂)
(サウジアラビア)
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