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中国のEV販売台数が急減速、EVベンチャーは淘汰が進む可能性も

(中国)

広州発

2019年09月20日

中国自動車工業協会(CAAM)は9月11日、8月の自動車生産・販売状況を発表した。電気自動車(EV)の生産台数は、前年同月比2.2%増の7万4,000台と増加を維持したが、販売台数は6.0%減の6万9,000台となった(図1参照)。

EVの販売台数は2017年2月以降、中国政府の積極的な補助金政策などにより、2桁増を維持してきた。2019年は6月の大幅な補助金削減を控え、駆け込み需要により大幅な伸びを示す月もあったが、削減実施後は需要が減少し、8月は前年同月比で減少に転じた。

図1 中国の電気自動車(EV)販売台数の伸び率(前年同月比)

プラグインハイブリッド車(PHV)も、生産台数が49.8%減の1万4,000台、販売台数が41.3%減の1万6,000台と、前月から減少幅が拡大した。新エネルギー車全体でも、7月に引き続き、生産台数および販売台数のいずれも前年同月を割り込んだ(2019年8月19日記事参照)。

1~8月の累計でみると、EVは生産台数が前年同期比41.1%増の64万3,000万台、販売台数が40.8%増の62万9,000万台となり、PHVは生産台数が1.6%増の15万5,000万台、販売台数が5.7%増の16万3,000台と増加を維持している。

代表的新興EVメーカーも赤字

中国自動車工業協会の許海東・秘書長助理は9月11日のプレスリリースにおいて、販売減少の要因として、補助金削減により多くのメーカーが損失を出しており新モデルの投入に積極的ではないことと、駆け込み需要の反動による需要減を挙げた。

新エネルギー車の需要減速により、新興EVメーカーの淘汰(とうた)が進む可能性がある。中国のEVメーカーが、2019年1~6月に投資機関などから獲得したベンチャー投資の金額は、前年同期に比べ9割減少したとされる(「投資界」8月30日)。多くの新興EVメーカーが試作段階にある中で、投資資金の減少は操業に大きな影響を及ぼすとみられる。

既に量産に成功しているメーカーも厳しい状況にある。代表的新興EVメーカーの1つで、米国ナスダックに上場する上海蔚来汽車(NIO)の7月の販売台数は837台にとどまる(図2参照)。業績も一貫して赤字で、2019年1~3月は26億2,360万元(393億5,400万円、1元=約15円)の損失が生じた。3月には、上海市嘉定区における自社工場建設プロジェクトの中止を発表している。

図2 上海蔚来汽車の販売台数の推移

(河野円洋)

(中国)

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