上半期の外国人訪問客数は増加も、第1四半期の観光収入は減少
(シンガポール)
シンガポール発
2019年08月19日
シンガポール観光庁(STB)は8月5日、2019年上半期の外国人来訪客数と第1四半期(1~3月)の観光収入を発表した。
上半期の外国人来訪客数は、前年同期比1.4%増の約932万人だった(図1参照)。2018年に引き続き、外国人来訪客数は着実に増加している(2019年3月4日記事参照)。
国別にみると、中国からの来訪客数が約181万人(4.7%増)と一番多く、日本は40万人(7.8%増)と6番目だった。上位10カ国の中では、インドネシア(149万人、3.3%減)とインド(75万人、2.8%減)を除く8カ国で前年同期比増となり、特に米国(36万人、10.4%増)の増加が目立った。
一方で、2019年第1四半期の観光収入は前年同期比4.8%減の65億シンガポール・ドル(約4,940億円、1Sドル、1Sドル=約76円)だった。
セクター別にみると、ショッピングによる収入は13億7,000万Sドル(7%減)、宿泊施設の収入は12億6,000万Sドル(12%減)、飲食収入は5億9,000万Sドル(7%減)、観光・エンターテインメント・ゲーム収入は14億6,000万ドル(3%減)と軒並み減少した。
国別にみると、上位10カ国の中では、インドネシア(7%増)、日本(5%増)、米国(15%増)が増加した一方で、インド(6%減)、マレーシア(34%減)、フィリピン(18%減)は特に大きく減少した(図2参照)。
STBは2月のプレスリリースで、2019年の外国人訪問客数見込みを前年比1~4%増の1,870万~1,920万人、観光収入見込みを同1~3%増の273億~279億Sドルとしている。
(安野亮太)
(シンガポール)
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